過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/04/07(土) 02:26:01.91 ID:7tfJJhllo
「覚えておくことね。正義の味方は、絶対に私たちの味方にはならないと」
去り際にそう言うと、最後にマミを一瞥して言葉を放つ。
「あなたなら、その意味がわかるでしょう?」
マミの虚ろな目が、徐々に見開かれる。
マミの中で、すべてが繋がった。
自分が鋼牙に抱く想いの名前も、さやかのように彼に縋りたくない、縋れない理由も。
――彼は……黄金の光は私の形を照らし出す。欺瞞に満ちた虚像を暴き、その実、矮小な正体を曝け出す。
そう……私は、彼に嫉妬している。黄金の光は、暗闇に迷う人間にとっては、さぞ美しい希望の灯に見えるでしょう。
でも、暗闇に慣れ切った私には眩し過ぎる……。闇に潜む獣が陽の下に出られないのと同じ。
だから私は、あの光を二度と見たくないと思ってしまう。だって太陽を直視すれば、きっと私の目は潰れてしまうから――
すべて理解したマミは蚊の鳴くような震える声を、
「ええ……。そう……かもしれないわね……」
とだけ絞り出した。
伝わったのかどうかは定かでないが、ほむらはマミを顧みることなく去っていった。
疑惑はほぼ確信に至った。
正義の味方は、私たちの味方にはならない――これが意味するものは、ひとつ。
魔法少女が、いつか人に仇為す存在と化すから。
――暁美ほむら。もしかして、あなたも私と同じ気持ちを抱いたの……?
いつか魔法少女は魔女になる。
だとすれば彼と私は……私たちは相容れない存在なのだと――
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