過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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637: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/10/01(月) 03:07:27.28 ID:RipvUQ6So

「ちっ……わかったよ……」

 杏子は抵抗しなかった。振り払ってもおかしくないところを、されるがままにしている。
 どうすべきか戸惑っていた。子供っぽい反抗心など、完全に鳴りを潜めるほど。
 
「なぁ、ほんとにあいつに間違いないの? 
魔女の口付けを受けた人間でも、こんだけ近ければ何かしら感じるもんがある。
けど、あいつからは何にも感じやしないんだよね」

 ホラーと魔女は違うのだろう。こんな問いは無意味かもしれない。
 それでも、杏子の勘は彼女ではないと告げていたのだが。
 
「間違いない。魔戒騎士には見分けられるんだよ。特殊な判別方法でね」

「ふぅん……あっそ」

 杏子は追及しなかった。本職の零に言われては、もう何も言えなかった。
 彼女に間違いないと言われて、密かに落胆していることに気付く。
揺れている自分を認めたくなくて、零に知られたくなくて、杏子は意図的に話を逸らした。
 
「にしても、どうやってあいつと戦うのさ。お膳立てはあんたがするのかい?」

「どうもしなくていい。俺が連れの女を適当に引きつけとくから、
あんこちゃんは無理やりにでも連れ出して戦えばいい。
連中は人前では正体を見せない。けど、人のいないところに引きずり込んでやれば正体を現す。
あ、でも正体を現すまでは攻撃するんじゃないぜ?」

「何でさ?」

「そうじゃないと取り憑いたホラーは倒せないんだ」




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