過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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640: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/10/01(月) 03:12:44.72 ID:RipvUQ6So

「じゃなくて……その……」

 まごまごと口を動かすだけで、何を言いたいのかも、はっきりしない。
 らしくない自分が嫌になる。
 杏子は大きく息を吸い。


――なぁ……人間とホラーを切り離すことはできないのか?


 しかし、口にはしなかった。
 やはり、自分には資格がない。また、その必要も。
 所詮、一時の気の迷い。あの日の決意を覆すには到底足りないと切って捨てる。

「で、どうかした?」

「……何でもねーよ。やればいいんだろ、やれば」

 半ば自棄っぱちな心持ちで、杏子は立ち上がった。
 当初の言葉を翻して、尻尾を巻いて逃げたと思われるのも気に入らない。
相手が化け物で、必要なら殺すだけだ。その結果、誰がどうなろうと関係ない。
 そう、心の中で言い聞かせた。
   

 零と杏子が二人の席の横に立っても、二人は見向きもしなかった。
 彼女たちは零を知らないだろうが、零は彼女たちを知っている。
特に少女とは昨夜、言葉も交わしているのだが、彼女は覚えていないかもしれない。




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