過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/10/01(月) 03:12:44.72 ID:RipvUQ6So
「じゃなくて……その……」
まごまごと口を動かすだけで、何を言いたいのかも、はっきりしない。
らしくない自分が嫌になる。
杏子は大きく息を吸い。
――なぁ……人間とホラーを切り離すことはできないのか?
しかし、口にはしなかった。
やはり、自分には資格がない。また、その必要も。
所詮、一時の気の迷い。あの日の決意を覆すには到底足りないと切って捨てる。
「で、どうかした?」
「……何でもねーよ。やればいいんだろ、やれば」
半ば自棄っぱちな心持ちで、杏子は立ち上がった。
当初の言葉を翻して、尻尾を巻いて逃げたと思われるのも気に入らない。
相手が化け物で、必要なら殺すだけだ。その結果、誰がどうなろうと関係ない。
そう、心の中で言い聞かせた。
零と杏子が二人の席の横に立っても、二人は見向きもしなかった。
彼女たちは零を知らないだろうが、零は彼女たちを知っている。
特に少女とは昨夜、言葉も交わしているのだが、彼女は覚えていないかもしれない。
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