過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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64: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/03/27(火) 02:52:23.07 ID:h7sEMOtHo
ようやく口を離した時、彼女は、潤んだ眼で勇者を見つめ続けた。
大好きな玩具を取り上げられた子供のように、切なく潤んだ瞳で。

勇者「そんな目で見るなよ」

サキュバスA「……だっ…て……」

勇者「……これから、だろ?」

言って、勇者がシャツを脱ぎ捨てる。
次いでわざと背を向け、焦らすようにゆっくり、下半身を包む物を脱ぐ。
よく鍛えられ、細く締まった無駄のない身体が彼女の視界へ現れる。
思わず、心臓がどきりと跳ね上がってしまいそうになる。
鋭く尖った身体は、見ているだけで情欲が灯りそうだ。

―――これでは、立場が逆だ。
―――まるで、彼が「淫魔」で、私が「人間の女」ではないか。

彼女の心は、もはや、自分でもどこに行こうとしているのか分からない。
ただ、彼が再び向き直るまで、心臓を高鳴らせて見つめ続けるしかできない。

勇者「さて。どうする?」

サキュバスA「あ……」

彼女の視線は、勇者の下半身へと注がれている。
麗しい淫魔との濃厚な口付けを交わしたにも関わらず、それは逸り切っていない。
交わるには、未だ足りないのだ。

勇者「……舐めたい、か?」

サキュバスA「…………」

こくり、と彼女が頷く。
その顔色は限りなく赤く、目の前にいるのは、もう一人のサキュバスなのではないかとすら疑えもする。

勇者がベッドの上に、投げ出すように腰を下ろすと。
彼女は、まるで熱に浮かされたように、もぞもぞと起き上がり、股間へと這い寄ってきた。


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