過去ログ - 黒井社長「行くぞっ!!青二才っ!!」(アイマスSS)
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◆6aY2CdF7PY
2012/03/29(木) 20:35:41.46 ID:lnWJ8GSr0
相変わらず無茶苦茶なオッサンである。アメリカのCEOじゃあるまいし、ムダに恰好つけるんじゃねえよ。後、新幹線は白って決まって
いるんだよ。ここまで言われると反論のしようがない。俺は説得を諦めて、屋敷へと戻った。一応御当主に挨拶をしておかないとな。忍者達の
縋るような視線をビシバシ感じる。すまんな助けてやれなくて。
「貴音と話は出来たのか」
「ええお陰様で。響も問題なくすやすや眠ってますよ」
その言葉を聞いて、忍者の頭目が安心した顔をした。そういえば響の実の兄だっけな。助けてあげられかったお詫びだ。だから安心して指導
されてろ。
「そうか……さあお前ら指導はまだまだこれからだあっ!!一人前の『黒の求道者』になる為にも、1秒たりとも聞き逃すなよ―――――っ!!」
ノリノリの社長と、げんなりしている忍者達。あ、水ぶっかけられてる。この寒いのにご苦労なこった。響が悲しむから、死ぬなよ……
***
「泊まっていきなはれ。部屋も用意してありますさかい」
御当主にお礼を言って帰ろうとすると、宿泊を勧められた。
「い、いや悪いですよそんなのっ!社長は明日の朝7時に迎えに来ますから、そこまで気を遣って頂かなくても……」
「水臭いなぁあおはんは。わしらの仲やないですか。貴音はそのつもりでっせ」
そういえば「お休みなさい」とは言っていたが、「さようなら」とは言ってなかったな。
「明日朝起きて、あおはんがおらんかったらあの子寂しがるやろうなぁ……貴音が寂しがったら、わしも寂しいなるなぁ……呪ってしまいたく
なるくらいに」
誰を呪うのですか御当主っ?!悪霊退散が生業の陰陽師的にその発言はどうなのですか!?結局押し切られる形で四条家に宿泊することになって
しまった。用意された部屋は、屋敷の中で貴音の部屋から一番遠い場所にある離れの小さな茶室だった。……警戒されているなあ俺。囲炉裏に
火をくべて暖をとりつつ、俺はうつらうつら眠りについた。どこの日本昔話だよ。とにかくこれでようやく、長い一日が終わった。
翌日、朝風呂に入っていると貴音が背中を流しに入って来て御当主にキレられたり、俺が隙間風の吹く離れで寝ていたと知ると貴音が
「お客様に何という仕打ちをっ!!」とひどく怒って御当主にキレられたり、貴音が事ある毎に俺の事を「貴方様」と呼ぶから御当主に
キレられたりした。その都度御当主は奥様に〆られていたが、俺はヘリが待ち遠しかった。ついでに響も起きて来て、一緒に朝食を摂った。
昨日あんな目に遭わされたせいかまだ警戒しているようで、俺の呼びかけには「うん」「ううん」くらいしか答えなかった。ただ貴音とは
仲良さそうに話していたので、それで良しとする。
そして午前7時の出発の時刻。黒々としたヘリが四条家の庭に着陸する。社長の指導も、丁度まとめに入っていた。マジで徹夜でやってたよ……
「よぉしそれではお前らぁっ!!今度の作戦には私の手足となって働いてもらうっ!!それまでしっかり訓練に励むようにっ!!分かったかぁっ!!」
「「「「「Yes, ス――――ッッッ!!!!!!」」」」」
スーというのは、沖縄弁で黒という意味らしい。イェッサーをもじってそう呼ばせているらしいが、大してうまくない。忍者達は完全に目が
イッちゃっていた。この寒空の下ふんどし一丁にされて、疲労困憊の中眠る事も許されず社長の毒電波を浴びせ続けられたらおかしくなるわな。
「さて行くぞ青二才っ!!モタモタするなよ会議が待ってるっ!!」
何でこのオッサンはこんなに元気なんだよ。しかも妙にテンション高いし。こんなのと一緒にこれから2時間空の旅とか、嫌だなあ。
「それでは御当主奥方、私達はこれで失礼する。貴音と響も元気でなっ!!」
「何から何まで本当にありがとうございました。貴音、響またな」
見送りに来てくれた四条のご夫婦と貴音と、ついでに響にも挨拶する。響も見送ってくれるとは思わなかった。うわ、響変わり果ててしまった
兄達を見てドン引きしてるし。あの子は本当に不幸続きだなあ……。早く幸せが訪れれば良いのだが。
バララララ……ヘリは一路、アジトへと飛んだ。
***
アジトに戻ってからは、相変わらず情報収集と破壊活動に追われていた。変わった事と言えば、沖縄忍者達が社長の傘下になっていた。沖縄は
少年少女を対象にしたダンススクールや養成所がやたら多く、人身売買を企てる組織は数多くあった。元々琉球王朝の護衛を任務にしていた
沖縄忍者達が、人身売買の阻止に重点を置くようになったのはそういう事情があるらしい。しかしそれでも手が回らず、残念ながら今まで
されてきた犯罪も少なくなかった。結果的にヘルプで俺達が沖縄へ出向く事が増え、仲間が増えて楽になるかと思いきや、むしろ前より忙しく
なった。ただ社長の指導の成果があってか、沖縄忍者達は以前俺達と鬼ごっこした時とは比べものにならないほどレベルアップして、素晴らしい
チームワークで迅速に作戦を行うようになった。そのうち俺達の手助けは不要になるだろう。彼らが沖縄の守り神として再び君臨する日もそう遠く
ない。ただ相変わらずどこか壊れたままのようで、作戦が成功するとふんどし一丁で祝うという妙な習慣がついてしまった。社長は「黒の教育の
賜物だよキミィッ!!」と喜んでいたが、どう見ても悪質な洗脳です本当にありがとうございました。しかしそれでも彼らが強くなればいいかと
思っていたが、そうは考えていなかった人物がひとりいた。
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