過去ログ - 朋也「ヴァイオリンの音色……?珍しいな……」
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2012/03/30(金) 21:24:34.02 ID:S2fDDXur0
杉坂「そうしないと、合唱部を作ることができなくなると思って……」
古河「いえ……」
春原の拳がぎりぎりと震えていた。
古河「話を続けてください」
杉坂「……はい。……りえちゃんは、すごく才能のある子なんです。それは音楽の才能です。
小さい頃から、ずっとヴァイオリンを弾いていたんです。コンクールに何度も入賞して……。
ものすごく大きな会場で、ものすごくたくさんの人たちの前でも演奏してました。
ものすごく堂々としていて……ものすごく綺麗で……ものすごく格好良かったんです。たくさんの大人の人たちから、将来を期待されていました。
外国のハイスクールに留学する予定でした。留学すれば、もっといい音楽の教育が受けられるからです。
……でも、それが決まる直前に……」
杉坂が顔を伏せる。そして、涙声になる。
杉坂「りえちゃん……事故にあって……」
朋也(………………)
聞きたくなかった。そこからは……。
杉坂「……握力が弱くなってしまったんです」
俺と……同じだった。怪我をして……夢を諦めざるを得ない状況に追い込まれて……。
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