過去ログ - マミ「今日も紅茶が美味しいわ」 の外伝
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21: ◆D/8.giurYc[saga]
2012/04/01(日) 21:13:40.15 ID:Lhi6iNH5o

   と、気を抜きかけたところに、悪寒が走った。

ポーラ「っ……!」

   とっさに相棒を抱えて横に跳ぶ。

   あっぶな、足に掠った。
   というか、この子に当たるところだった。

ポーラ「もう! 何してくれるのよ!」

   振り向きざまに爪を伸ばして、モザイクのかかったようなその頭部を全力で刺し貫く。

ポーラ「このっ! このこのこのこのこのこのこのこのおっ!」

   さらにもう一方の手も添えて、首から胴から手足の先まで、手当たり次第に切り刻む。
   狼藉を働いた五匹目は私の鬱憤が晴れるより前に、文字通り霧散した。

ポーラ「まったく……アルフレッド、大丈夫だった?」

   改めて、傍らに浮かぶ相棒に問いかける。

アルフ「……」

   返事は、もちろんない。
   だってこの子はぬいぐるみだから。
   一般人であるおじい様から頂いた、ただのテディ・ベアだから。
   だから勝手にしゃべったり、動いたりはしない。
   こうして浮いているのも、私が魔法でそうしているだけだ。

ポーラ「でも、いいの」

   にっこりと笑って、私はその頭を――今の私とおそろいの、
   二つの丸い可愛らしい耳のついた頭を、ぽんぽんと撫でてあげる。

             プレシャス
   この子は私の、 特 別 だから。

   そばにいてくれるだけで、勇気百倍。気力モリモリ。
   世界のゆがみだか何だか知らないけれど、魔獣なんかに負けはしない。



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