過去ログ - 結「やっぱり桂馬君には敵わないよなあ」(神のみSS)
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66:1 ◆/5mmo/htMU[saga]
2012/04/07(土) 21:08:59.84 ID:AfM0/nRk0


「ごちそうさまでした。スコーンは良いとして、紅茶はもっと努力するのですね、桂馬」

お茶会を終えて、月夜がすました顔で口元をナプキンで拭く。すると桂馬君がボクに目配せをした。いよいよネタばらし
の時間のようだ。

「月夜、さっきのスコーンだけど、あれ美生が作ったやつだよ」

ボクが突然切り出すと、月夜は驚いた目でこっちを見る。

「正確には美生は生地をこねただけらしいんだけどね。でも材料の仕入れや焼き加減の指導など、完成まで美生の意見が
 取り入れられているらしい。先週から店頭に並べているみたいなんだけど、評判良いらしいよ」

美生は自慢気に答えていた。店の看板商品になる日も近いわねっ!!というのが本人の弁である。

「いつも命令ばかりして、自分から何かをしようとしなかった美生がこんなに頑張っているんだ。月夜もそろそろ認めて
 あげたらどうだい?」

「……それとこれとは別問題なのですね」

月夜はぽつりとつぶやくと、そのまま静かに店を出て行った。

「うぅ〜、月夜さん怒って出て行っちゃいました〜」

エルシィが涙目になっておろおろしている。

「バカ。月夜は別に怒ってないよ。あれはもう心の中では美生を許しているけど、面と向かって仲直り出来ない複雑な
 心の表れさ。後はきっかけさえあれば何とかなる」

桂馬君は冷静に分析する。流石だね、ボクも怒らせちゃったかなと思って一瞬ドキドキしたのに。





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