過去ログ - ルサ・ルカ「マナは命、命はエロパワー」ランディ「そんな!」
↓
1-
覧
板
20
13
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]
2012/04/23(月) 00:27:15.20 ID:mOmzhteDO
ランディの手がルサルカの肩へと伸びかけ、だが指先が触れる事無く空中にて静止する。
ランディはためらうように手を引き戻し、再度手を伸ばすのだが、さっきと同じように途中で止めてしまう。
自分の手元とルサルカの間を行き来するランディの腕だが、何もつかめずにただ空を切り続けた。
ランディ「……」
何をすればいいのか、それはランディにも分かっている。
ルサルカを抱き締め、口付けする。それだけのこと。
しかし、今のランディには、自分がそれを出来るとは到底思えなかった。
ランディの目の前にいるルサルカは美しかった。美しすぎた。
豪奢な刺繍が施された神官服は威厳を保ちながらも動き易いように裾や丈がやや短くなっている。
そのためにルサルカの優美な曲線は隠れもせずに浮き彫りになり、均整の取れた立ち姿の奥から覗き見える艶は見惚れてしまうほど。
大海の青を湛えた長い髪は枝毛一つ見当たらず、祭壇奥のステンドグラスから神殿に差し込む陽光を浴びて水しぶきを上げるように淡い光をさらさらと反射し、背中に向けて流れていく。
ルサルカの流れる柳眉の下では長い睫毛が未だに伏せられ、白い肌は赤く上気し、すぼめられた瑞々しい桃色の唇から熱い吐息がもれていた。
そんなルサルカにランディは、つい視線を逸らすように顔を下げてしまう。
ルサルカは美しい、欠点一つ見当たらない。
──だが、自分はどうか?
ランディは自分の姿を振り返る。
旅立ちの時はまだ新しかった服だが、ここまでの旅ですでに所々が破れてみすぼらしくなり果て、ランディの容姿も取り立てて良いわけではない。
あきらかに2人の住む世界が違い過ぎた。
神殿の巫女として、国王並みに実権を振るうルサルカ。
田舎町育ち、しかもそこから放り出されたランディ。
二人の違いがそのまま形を成したように、ルサルカとランディの姿はかけ離れている。
そんなランディがルサルカに口付けすることは、ランディ自身とても許される行為に思えなかった。
ランディ「うぅ……」
何かしなければならない。
だが、それが許される行為なのか?
ルサルカは許してくれるのか?
もしヘマをしてもルサルカは自分に好意を向け続けてくれるのか?
悩めば悩むほど深みにはまっていく。
卑屈で矮小、狭量で愚かしい思考の迷路。
頭を抱える余裕も無く、ルサルカの前でただ立ち尽くすしかないランディだったが、不意にルサルカの唇が動くのが目に入った。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
27Res/38.19 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - ルサ・ルカ「マナは命、命はエロパワー」ランディ「そんな!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1334985488/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice