過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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246:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:46:07.38 ID:SeOAfSECo

 それを考えると、"後輩がいなくなった"タイミングというのが、おそらく変化が起こったタイミングなのだ。

 ここから発想すると、
 
以下略



247:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:46:58.29 ID:SeOAfSECo

 つまり、あの日"鏡"に飲み込まれ、"冥界"にやってきたのは、俺たち三人の方だったということだ。
 俺たちが現実だと信じていたこの世界は、あの日以来"冥界"だったのだ。

 酷似したふたつの世界が存在し、俺たちはあの日を境に"冥界"にきていた。
以下略



248:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:47:54.33 ID:SeOAfSECo

 彼女と再会できたのは、「彼女が鏡の中から現実に戻ってきたから」ではなく、さらに言えば「俺たちが冥界から出て行ったから」でもない。 

 彼女は俺と再会したとき、「旧校舎の鏡をもう一度調べた」と言った。おそらくそのとき、彼女もまた"こちら"に来たのだ。

以下略



249:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:49:22.21 ID:SeOAfSECo

 だが、そうだとするともっと根本的な問題がある。

 それは俺がこれまで散々疑問に思い、保留にし続けてきた問い。

以下略



250:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:50:17.11 ID:SeOAfSECo

 かといって、世界Bには後輩の家が存在せず、トンボもいない。
 仮にこれが"現実"だというのなら、悪い冗談だとでも言いたくなる。

 あえて世界Bが現実であるという説を後押ししようとするなら、俺は世界Aにいたとき、「行ったことのないはずの旧校舎の記憶」を持っていた。
以下略



251:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:50:57.13 ID:SeOAfSECo

 仮にどちらかの世界が本物だとすると、もう一方は偽物だということになる。
 それがどういう原理で存在しているのかは分からないが、いずれにせよ現実と非現実の区別はつけられそうにない。

 あの魔法使いの女や、スズメの言葉も、こうなってみればただ意味ありげなだけではなく、一定の意味を持っていそうなものだ。 
以下略



252:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/07(月) 14:51:49.64 ID:SeOAfSECo
つづく


253:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/05/07(月) 17:18:48.52 ID:im6KXrMdo
1乙
核心に近づいてきた


254:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/08(火) 18:37:20.48 ID:xltWL3yio



 
"ジャックと豆の木"は、ポピュラーな童話である割に、ストーリーがひどく歪だ。
以下略



255:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/08(火) 18:37:58.43 ID:xltWL3yio

 しばらくして、ジャックは再び雲の上の城へと向かい、巨人の家から金銀財宝を盗み出す。
 ジャックが姿を消したことで憔悴しきった母親も、彼が無事帰ってくると大喜び。金銀財宝を見て更に感激する。

 味を占めたジャックはみたび城に忍び込み、今度はひとりでに鳴り響くハープを盗み出そうとする。
以下略



256:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/08(火) 18:38:26.41 ID:xltWL3yio

 俺はこの話を読むたびに、巨人には子供がいなかったのだろうかと考える。
 いたとしたら、その子供にもまた、ジャックを見守っていた妖女のような存在がいたに違いない。
 
 ジャックの父親は"財宝を盗み出されたあげく殺された"が、これはジャックが大男にしたのとまったく同じことである。
以下略



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