過去ログ - 黒子「おまじない……?」 #3
1- 20
28: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:36:41.48 ID:7tHnqN7P0

 刻命「物を投げつけてみてもだめだ。ガラスは割れてもいいようなものだが、それすらない」

 初春「散らばっている机なんかも、床に張り付いて動かすことができない状態でしたけど……まさか、そこまで……」

 刻命「まるで監獄だよ。何が何でも外に出られないようになっているかもしれないな」

 そこで一旦言葉を切る。
 丁度、先程のT字路まで戻ってきた。
 直進方向に廊下が伸びているほかに、右手にも廊下が伸びている。
 右は玄関の方に向かうはずだ。
 しかし、刻命はそのまま分岐を通り過ぎ、ひたすら廊下を前へと突き進みだした。


 刻命「おまけに外は、得体の知れない樹海ときたものだ。街の明かりも見えないし、果たして出られるか分かったものじゃない」

 初春「…………」

 ため息混じりに語りだす刻命の背中を見る形で、脳裏にはあることが思い起こされていた。
 "監獄"という言葉を引き金にして。


 ――キミは監禁されたのサ。この多重閉鎖空間に。

 この廃校に連れてこられて、目を覚ましたときに出会った亡霊の言葉。

 
 ――ソウカ……ソレはイキテ帰ってモライタイものダガ……不可能に近いだろウ。

 ――ココはとてツモなく強力な霊力によって創られた、特殊ナ空間サ。

 脱出なんて、正直できそうにもない空間に連れてこられたという――現実。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
334Res/214.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice