315: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2013/02/04(月) 04:23:54.56 ID:qFLkEode0
黒崎(……床を踏み外して階下に落ちた……とかな……)
考えられないことではない。
いや、むしろこの廃校の中だと、真っ先に思い浮かびそうなことと言える。
恐らくどこかで床を踏み抜くなどして、階下なんかに落ちたのだろう。
死体から垂れて乾き切った黒いシミが、床に幾筋もの線を引き戸へと伸ばしている。
さらには図工室の中へと、途絶えることなく続いている。
恐らく、後ろの壁と外側の窓に沿って残したのは彼だろう。
骨もひょっとしたら折れていたかもしれない。
そんな状態であっても――死体の両足は思い切り突っ張っていた。
引き戸の外枠に背もたれるような体勢で、両足を放り出していた。桟の走る方向よりややずれるような格好だった。
さらによく見ると、羽織っていた制服の上着の布が、引き戸とレールの間に挟まれている。
これらの状況から察するに――。
黒崎「これは多分……」
――彼が引き戸を裏から押さえていたんだろうな。
心の中で小さくため息を吐く。
そして、 先程まで引き戸を開けるのに手間取らされたこともあり、そのことへの愚痴も混めた文句をぶつけようと口を動かすが。
だが、途中でそれを止めた。
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