314: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2013/02/04(月) 04:22:38.31 ID:qFLkEode0
見たところ、中高生の男子といったところだった。
金色に近いぐらいに茶色に染めた髪を、カチューシャでかきあげていて。
緑のウインドブレーカーの上に羽織られているボタンのない紺の学ランにズボン。
両人とも知らない学校の制服だ。
しかし――目を引いたのはその点ではない。
手や足、さらにはわき腹に至るまで、何かで裂かれたかのような大きな傷が、いくつかみられた。
いずれも軽く何かで切ったという程度ではない。
さながら、鋭く尖った物体で大きく抉られたという感じだった。
死後、かなりの時間が経過しているのか、すっかり黒ずんでいたが――それらの傷口からあふれ出ていた血の痕が生々しい。
傷の周囲を染めるのはおろか、手や足を伝って床の上にまで、黒ずんだ血痕を残していた。
さらには頬や腕には――できている切り傷にほぼ平行になっている形で、青黒くなった細長い痣がいくつもできていた。
これらから考えられるに、恐らく――どこかから転落したのだろう。
それも、転落している最中に、尖った硬い物体に体をこすりつけて。
腕や体の肉を、勢いよく抉られて。
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