83: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/06/11(月) 22:57:00.03 ID:Ja2hPHRV0
刻命「ん?ここは入れるようだな」
ふと廊下の途中で立ち止まる。
右手には、教室のものらしき入口。
はめ込まれた曇りガラスがほとんど割れている引き戸が、半分ほど開いていた。
この廃校にあるほとんどの机や椅子のように、例えびくともしなくても、なんとか入り込めそうだ。
初春「図工室……ですか?」
ちらりと教室の上に掛かっている木の札に目をやる。
掠れかかった黒い字で【図工室】と書かれていた。
刻命「そうみたいだ。中にそれらしき機材がある」
内部を覗き込みながら、引き戸に手を掛けて、押し込もうとする。
しかし、まったくといっていいほどびくともしない。
開けることはすぐにあきらめて、全身を横向きにしする形で、体を引き戸と枠の間にできた隙間に押し込む。
特に引っかかったりすることはなく、難なく中に入り込めた。
初春もそれにならい、体を横向けにして図工室の中に足を踏み入れた。
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