過去ログ - 青子「……」有珠「……ひどい」草十郎「……ごめん」
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92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 22:16:08.47 ID:l6lpwwcP0



 鳶丸は有珠のことを考えていた。
 考えてもどうにもならないと分かっているのに、いや、多分それだからこそ、その有珠のことを考えないではいられなかった。
 その女――久遠寺有珠の貌が酒に濁った鳶丸の脳裡に白く浮かんでいた。
 


 ――惚れたのか……。



 鳶丸は自嗤した。
 滅びの運命を荷せられているはずの独覚が、もうひとりの独覚に惚れる……
 これが笑劇(ファルス)でなくてなんだろう。
 毒虫呼ばわりした男が自分に惚れたと知ったら、有珠もやはり嗤うだろうか……。




 ――午後から降り始めた驟雨に、焼酎をあおっている。
 女のことを考えながら……。






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