32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:06:03.63 ID:ut/rgxS5o
--どっかの廃墟ビル--
恭介「う……ここは……?」
キリカ「やっとお目覚めかい?王子様」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:06:48.31 ID:ut/rgxS5o
キリカ「あるところに、一人の少女がいました。その少女は一人の演奏家に恋焦がれていました」
キリカ「ある時、その演奏家が事故で腕をなくしてしまいました。少女は演奏家を一生懸命励ましますが、演奏家には耳に入りません。演奏家にとって演奏こそが全て。他の存在などどうでもよかったのですから」
恭介「……待って、それって」
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:07:31.60 ID:ut/rgxS5o
恭介「……何だよ、それ」
キリカ「君が自分で言ったんだろ。奇跡でも魔法でもない限り治らないと。そう、その通り。そんな怪我は奇跡でも魔法でも起こさない限りにおいて、治るわけがない」
キリカ「……不自然に思わなかったの?そんな言葉をさやかと交わした後、いきなり腕が治るなんて。そんな都合が良い事を、この世界が何の対価もなしに承諾すると本気で思っていたの?」
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:08:27.29 ID:ut/rgxS5o
キリカ「責任が君にあるとは言わない。だけど、その原因となったのは間違いなく君だ。それだけは自覚しておくべきだね。これからどういう結末を辿るにしても」
恭介「……さやかはどうして、僕なんかの為に……」
キリカ「君を愛しているからだよ」
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:09:30.11 ID:ut/rgxS5o
恭介「……さやかに会わせてくれ」
キリカ「おいおい、君は人質なんだよ。その辺理解してる?」
恭介「頼む!さやかと話をさせてくれ!その為なら何をしたっていい!」
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:11:02.81 ID:ut/rgxS5o
キリカ「ようこそ美樹さやか!……しかしまぁ、予想はしてたけど、1人で来るとはね。他の魔法少女と一緒に来れば確実だったろうに」
さやか「……これはあたしがあんたをしっかり殺さなかった事が原因だ。他のみんなを巻き込みたくない」
キリカ「ふーん……」
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:11:37.04 ID:ut/rgxS5o
さやか「じゃぁ何よ。……『織莉子』の為?」
キリカ「いや、今回はそれも違うね。私は私のやりたい事をする為にここにいる」
さやか「……意味、わかんないんだけど」
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:12:16.97 ID:ut/rgxS5o
さやか「……何でこんな事をするの?キリカ」
キリカ「そうだね。話を進めよう。美樹さやか」
キリカ「王子様は上にいる。娘の告白は延期。今なら人魚姫にだってチャンスはある。違うかな?」
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:17:21.83 ID:ut/rgxS5o
さやか「……こんな体にされちゃった私たちが……恋愛なんて、出来るわけないじゃない……」
キリカ「それじゃぁ織莉子と私はどうなるのさ……まぁそこは置いておくよ」
キリカ「……仮に、だ。上条恭介が、君の言うところのゾンビになってしまったとしよう。……君はそんな事を理由に上条恭介を嫌いになるの?」
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/08(火) 19:18:02.56 ID:ut/rgxS5o
キリカ「……とんだすれ違いだね」
さやか「……?」
キリカ「まぁ、『愛してくれなんていえない。キスしてくれなんて言えない』辺りでもう告白ととれないこともないか……うん、極めて微妙というか、残念賞って感じだけど特別にOKとしよう」
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