過去ログ - 心理定規「スクールは私が建て直す」
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2012/06/08(金) 17:46:05.26 ID:nhlMcgYI0
宴もたけなわとなり、心理定規達女性メンバーが削板から儲けを巻き上げた所で打ち上げはお開きとなる。
皆が解散し、スクールの主要メンバーは途中まで一緒に帰ることとなった。
初春が削板の車椅子を押してやり、心理定規とステファニーがペースを合わせて横を歩く。
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2012/06/08(金) 17:49:25.53 ID:nhlMcgYI0
初春「そういえば、物凄く今更なんですけど、みなさんも特別保安部隊にスカウトされたんですか?」
初春に聞かれ、ステファニーと削板は苦笑いした。
学園都市の深淵を知らない初春に、こちらの事情を全て話すわけにはいかないからだ。
238:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 17:53:17.04 ID:nhlMcgYI0
初春「私は……ジャッジメントと言っても、結局レベル1であまり実践ではお役に立てません。それでも、学園都市のために私なんかが必要であると
いうのであれば、私は喜んでどんなことでも手伝いたいんです、だからこの部隊にもお手伝いさせてもらおうと決めたんです」
初春は口調こそ弱々しかったが、瞳には決意の炎が現れていた。
239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 17:54:43.96 ID:nhlMcgYI0
心理定規が何かを言おうとした時、「おーい! 初春ー!」と、遠くから女性の声が初春を呼ぶ。
振り向くと、そこには初春と同じ制服を着た長い黒髪の少女が立っており、後ろには常盤台中学の制服を着た少女が二人立っている。
初春「うぁ! いけない、友達と打ち上げの後落ち合う約束をしていたんでした!」
240:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 17:57:37.17 ID:nhlMcgYI0
遠くで初春が友達と合流するのをしばらく眺めていたが、その沈黙を削板が破る。
削板「根性のある奴だな。俺は気に入ったぞ」
ステファニー「初めて会ったときは頼りない印象でしたけど、まぁこれからも大丈夫そうじゃないですか」
241:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 17:59:42.50 ID:nhlMcgYI0
心理定規は今日何度目かの動揺をし、恐る恐る削板に聞く。
心理定規「なぜ、そこまで言うのかしら?」
削板「俺は今まで暗部と何度か戦ってきた。全員が自分勝手で根性がひん曲がったやつばかりだった。でもな、アンタら二人は違う」
242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 18:03:13.17 ID:nhlMcgYI0
削板「ともかく、俺はこのチームが気に入ってるんだ。暗部なのに根性がひん曲がっちゃいねぇ、むしろ他人を守ろうとしている」
削板は再び両手を車椅子の車輪に触れさせ、ゆっくりと二人を追い越す。
削板「このままアンタらも闇から足を洗ってくれると、俺はうれしいけれどな」
243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 18:05:53.61 ID:nhlMcgYI0
口ごもるステファニーは何度か口をぱくぱくと開閉し、どうにか声を出す。
ステファニー「と、とも……ぃゃ、お、同じチームメイトじゃないですか!」
心理定規との視線を合わさず、ほんのりと頬を赤らめたステファニーの精一杯の思いを、心理定規は十分に感じることができた。
244:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 18:08:26.52 ID:nhlMcgYI0
――その日の夜
眠りから覚めた心理定規は、部屋のベッドから起き上がり、窓の外を見る。
二十階建の借りアパートからは、様々なビルの光に照らされた夜の学園都市が見える。
245:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 18:10:44.41 ID:nhlMcgYI0
心理定規はこの学園都市の闇の世界に生きることに疑問を持ち始めている。
生きるために人の心を操り、騙し続けてきた。
だが、そのせいで心理定規は他人との心の距離を縮め理解することをわからなくなってきた。
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