179:1
2012/10/07(日) 22:07:40.83 ID:GjkxAV7O0
「澪、何も考えるな…」
「もう、いいよ…」
澪は部屋から出た。
180:1
2012/10/07(日) 22:15:32.82 ID:GjkxAV7O0
いくらか沈黙が続く。
ドアを開くと涙目の澪が悲しそうな顔で私を見ていた。
「律。」
181:1
2012/10/07(日) 22:18:17.30 ID:GjkxAV7O0
「そんなの分かりたくない。」
「私は死んだんだ。もう、いいだろ…」
すると、澪は走り出した。
182:1
2012/10/07(日) 22:21:29.28 ID:GjkxAV7O0
澪が走った先はあの河原。
「澪、死なないでよ…」
「私はもう死んでるだろ…」
183:1
2012/10/07(日) 22:29:54.65 ID:GjkxAV7O0
「律には梓がいるじゃないか。
梓を愛しているんだろ?
律は追いかける人を間違ってるぞ!
あれ…もう時間だな。
最後に伝えたいことがある。」
184:1
2012/10/07(日) 22:34:11.42 ID:GjkxAV7O0
気がつくと、私は河原で座り込んでいた。
すぐ目の前を水が勢いよく流れている。
私と澪が立っていた場所は水に呑まれていた。
185:1
2012/10/07(日) 22:39:07.09 ID:GjkxAV7O0
「澪。」
叫んだ。
喉が張り裂けるくらいに。
186:1
2012/10/07(日) 22:46:27.92 ID:GjkxAV7O0
「大丈夫ですか!?」
やがて、大きな声がした。
振り向くと、そこに梓が立っていた。
187:1
2012/10/07(日) 22:55:05.24 ID:GjkxAV7O0
コネティカットのひょこひょこおじさんを読んでいる途中、
ふと顔を上げたらあの人と似た顔。
梓が立っていた。
188:1
2012/10/07(日) 23:02:00.12 ID:GjkxAV7O0
澪が去ったあの日。
雨の中で何が起きたんだろう。
私と梓が体験していたことはまったく違っていた。
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