132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/06/07(木) 01:23:08.72 ID:mtLPM3s8o
紬「私の為に降ってくれてるのかしら……
だったら、何もかも流れ出てくれればいいのに」
そう呟いたとき
私は、私中心に物事が進めばいいと思っていたことを知る
雨は誰が頼んだわけじゃなく降っている
もしかしたら、この雨のせいでどこかの家族のお出かけが中止になるかもしれないし
どこかの誰かが朝からジョギングしようという決意が揺らいでいるかもしれない
それなのに私は、この雨が私の為だけに降ってくれている
だなんて自分勝手に考えてしまった
私はとりあえず、おにぎりを無理矢理にでも食べた
噛む元気さえ出なかったが、なんとかひとくち頬張る
これが心配をかけたであろう菫に対するせめてもの罪滅ぼしだ
でも、さすがにふたくちめを口にすることは出来なかった
その後、私はまたベッドに入り寝ようと試みる
何かを考えて起きているより
意識が途切れている方が楽だったから
わからず屋の脳みそも私のその意志を尊重したのだろうか
意外とすんなりと眠りに入ることができた
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