59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/05/26(土) 01:13:46.18 ID:pXl8hg5Jo
紬「それで、お父様とお母様が結婚する際に何かあったと?」
斎藤「はい。旦那様がたまたま日本へ観光にやってきた一般女性。後の奥様ですが、その方に一目惚れして
屋敷にお連れされ、すぐにでも結婚すると仰ったのです」
斎藤「しかし当時、旦那様には大旦那様がお決めになられた許嫁がいらっしゃいました
家柄というしがらみによって決められた許嫁が」
斎藤「もともと些細なことで衝突しあっていたお二人でしたので、当然大喧嘩になりました」
斎藤「大旦那様はこの家の誇りある歴史を守らずしてどうすると詰め寄ると
旦那様は守ることも大事だが己の手で切り開き
自らが範となり後世へ残すことも大切だと反論なさいました」
斎藤「さすがの大旦那様も思うところがあったのでしょう」
斎藤「歴史や伝統を重んじるあまりに時代の変化に取り残され没落していく」
斎藤「皮肉にもその当時バブル景気に湧いていた日本経済に対して
どういう訳か伸び悩んでいた経営のことも重なった」
斎藤「結局そのまま旦那様が押し切る形となり旦那様と奥様はご結婚なされたのです」
斎藤「その後は旦那様の仰った通り、琴吹という伝統を守りながらも柔軟な発想から事業を展開し
世界に名だたる企業にまで発展させ、親子の仲も紬お嬢様がお生まれになってからは修復されました」
紬「そんなことが……。でも、それと私の悩みとどういう関係が……」
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