176:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/06/16(土) 22:28:42.71 ID:iK2FkONM0
まずやよいが口を開いた。
「ここからが一番危ないよね……」
歩きながら、みきは答える。
「うん。
行って襲われたりしたらどうする?」
「あなたは大丈夫でしょうけどね」
そうは言うものの、
やよいも伊達に道場勤めではない。
真之丞に稽古をつけてもらったり、
あずさの遊び相手になったりして、
今や並みの人間より動けるようになった。
「とか言ってさ、あんたも弱くはないじゃないの。
その小刀も少しは使えるんでしょ」
「まあ、そうだけれど」
町はずれといってもさほど遠い訳ではないが、
深い森に囲まれた丘の上に位置しているのでとても目立たない。
用があって向かう者でないと、普段はあのあたりに寺がある、
という認識でしかないので見つけられないこともある。
別に隠されているのではないのだか……。
「思ったより、大変ね」
長い階段を登りながらみきは言う。
何段あるか、数える気にもなれない。
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