213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/06/23(土) 21:37:25.16 ID:l9ykQD6T0
「私は、怖いのです」
「いつまでもそうではいられまい。
この先どうするのだ?
雛鳥でさえ殻を破って出てくるのだぞ。
えい、こうなれば思い切りあるのみだ。
今夜出よう」
長い長い思案の末、
ようやく、ゆきほの口から答えが、出た。
「もはや、全てをあなた様にお任せいたします」
希望を願うには伏し目がちな表情で、
ともすれば再び束縛の軛(くびき)の中に絡めとられてしまいそうな。
それでも、瞳に宿る光は、先程よりも強くあった。
今夜、星は見えない。
月も出ていなかった。
338Res/186.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。