130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:22:29.91 ID:av387bn2o
俺はほとんどやけになっていた。もう知ったことか、と思っていた。
幼馴染は少しでも自分の望ましい方向に話が動くように努力を続けた。
それは悪趣味なたくらみというよりは、達成するべき目標があるから、という雰囲気だ。
131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:23:04.78 ID:av387bn2o
タカヤに嘘を暴露することで信頼を失うわけにはいかない。
ということは、一緒に相談に乗ることになった先輩をも騙さなければならないのだ。
さらに言えば幼馴染の目的が達成されるまで、俺たちは付き合っているふりを続けなくてはならない。
132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:23:33.06 ID:av387bn2o
だから企みごとなんてしないべきなんだ、と俺は思った。
面倒なことになっちまったじゃないか。でも、これ以上の混乱は起こらないだろう、さすがに。
なんだってこんなに面倒なことになったのか。
133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:24:24.98 ID:av387bn2o
タカヤは先輩と話をしていた。もはや相談に乗る必要なんかないんじゃないか、とすら思う。
けれど、彼の悩みがそんなに早く解決してしまったら――嫌な話ではあるが――困るのだ。
少なくとも、幼馴染の友人を引き合わせるまでは、彼には悩んでいてもらわなくては。
134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:24:56.17 ID:av387bn2o
これ以上事態をややこしくしないためにも、幼馴染の友人とタカヤを引き合わせるのは早い方がいい。
その手段も、単純な方がいいはずだ。
けれど、だからといって今日、この瞬間に幼馴染が友人を呼びに行くのは不自然だろう。
135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:26:06.50 ID:av387bn2o
ときどき先輩が、俺と幼馴染に向けて意味ありげな視線を向けた。
あんたたちの考えてることなんて全部お見通しだから、とでも言っているように見えた。
実際、彼女は俺たちの仲をあからさまに疑っているように思える。俺が過敏になっているだけかもしれないが。
136:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:26:59.28 ID:av387bn2o
「隠してたんです。気恥ずかしくて」
「じゃ、なんで急に明かす気になったの?」
137:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:27:52.09 ID:av387bn2o
モスは状況が読みこめていないようだったが、先輩に対して悪印象は抱いていないらしい。
タカヤに対しても、ごく自然に振る舞っている。もともと彼は、大勢の人間と一緒にいるのが苦にならないタイプだ。
タカヤはといえば、一応は緊張しているらしい。
138:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/29(火) 14:28:18.40 ID:av387bn2o
つづく
139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/29(火) 18:07:50.32 ID:dVS1wrAIO
おっつん
140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/29(火) 19:19:55.47 ID:BLs6qRLIO
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