過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
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199:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:32:47.71 ID:QvK0WMpCo

 俺が何も言えずにいると、彼女は言葉を重ねた。

「いいんです、本当に。機会をもらっても、上手く活かせなかったと思うから。自分でも何がしたかったのか分からない」

以下略



200:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:33:14.35 ID:QvK0WMpCo

 何にこんなにイライラしているんだろう、と考えて、すぐに思い当る。
 それは身勝手な感情だ。俺は怒っている。

 彼女は安堵しているのだ。おそらく、タカヤに対して正面からぶつかっていかないで済むことに。
以下略



201:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:33:41.73 ID:QvK0WMpCo

 廊下をひとりで歩いていて、俺はようやく気付いた。
 俺はけっしてこの事態に「たまたま」巻き込まれたわけじゃない。
 
 幼馴染が「付き合っているふりをしてくれ」と言ったとき、俺は自分の意思で頷いたのだ。
以下略



202:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:34:08.29 ID:QvK0WMpCo

 教室に戻るとタカヤが席についていた。
 彼はモスと一緒に何かを話している。俺は気分が優れないまま近付いた。

「どうした?」
以下略



203:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:34:34.22 ID:QvK0WMpCo

「なんで今日だったんだよ」

 と俺は訊ねた。

以下略



204:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:35:00.44 ID:QvK0WMpCo

 彼は思いついたような表情で、俺に向かって訊ねた。

「そういや、お前は? どうやって彼女に告白したんだ?」

以下略



205:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:35:29.74 ID:QvK0WMpCo

 俺の言葉に、タカヤの表情は硬くなった。やがて状況を判断しようとするように、視線をあちこちに彷徨わせた。

「それは、どうして?」

以下略



206:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:36:08.98 ID:QvK0WMpCo

「そうか、そうだったんだ……」

 彼は吐息のように言葉を吐いた。モスが気まずげな表情になる。
 居心地が悪い。逃げ出したかった。
以下略



207:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:36:44.82 ID:QvK0WMpCo

 眠りから覚めて、眠っていたことに気付いた。カーテンは開けっ放しで、灯りはついていない。
 陽はすっかり沈んで、もう辺りは真っ暗だ。俺は起き上がる気になれず瞼を閉じた。

 いつからこんなに不調だったんだろう? 鼻はぐずぐずいって気持ち悪い。
以下略



208:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:37:11.07 ID:QvK0WMpCo

「起きてください」

 と幼馴染は言った。俺は寝たふりを続ける。起こすな。ギブミーアップ。

以下略



209:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:38:20.60 ID:QvK0WMpCo

 幼馴染は俺に対して感謝と謝罪の両方を告げた。彼女がどうして謝ったのかは分からなかった。
 妹が体温計を持ってくる。俺は熱を測った。平熱だった。なんだ、平熱なのか。 
 だったらなんでこんなに体調が悪いんだろう。

以下略



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