過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
1- 20
308:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:15:16.64 ID:9kZF2/kRo

 俺は幼馴染の横顔を眺めた。じっと本を読んでいる。
 見慣れた顔だ。こいつが自分の部屋にいると思うと、不思議な印象を受ける。
 
 何を考えているのか、さっぱりわからない。なぜこんなところで本を読んでいるんだろう。
以下略



309:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:15:44.16 ID:9kZF2/kRo

 翌日の月曜日、学校につくとモスとタカヤが教室で話をしていた。
 俺が混ざろうとすると、彼らはどこか安堵したような表情になる。口げんかでもしていたのかしら。

「なあ」
以下略



310:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:16:24.67 ID:9kZF2/kRo

 なんとも説明しがたい。
 俺は彼女を憎からず思っている。彼女にしてもそうだろう。
 
 けれどそれは、恋愛感情ではない(というより、俺には恋愛感情と言うものがいまいちよく分からないのだが)。
以下略



311:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:16:58.69 ID:9kZF2/kRo

「……あ、そうなんだ」「へえ」「まじかよ」「知ってた?」「いや、でもまぁそうかなって」「だよね、そんな雰囲気だもんね」
「まじかよ……」「どうした、何落ち込んでんだ」「いや、別に……」「好きだったん?」「ち、ちげえよ!」

「……」
以下略



312:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:17:26.46 ID:9kZF2/kRo

「いいかげん、思いつきで発言するのやめません?」

 彼女はじとっとこちらを睨む。

以下略



313:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:18:06.00 ID:9kZF2/kRo

 不意に教室の扉が開く。教室のざわめきが、なぜだかしんと収まった。
 扉を開く音が大きかったというのもあるし、開けた人間の髪の色が茶色だったということもある。

 先輩の弟さん。……そういえば、先輩の弟ということは、彼は俺たちと同学年だったのか。
以下略



314:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:18:34.00 ID:9kZF2/kRo

「あ、弟さんも、お昼をご一緒にいかが?」

 俺は遜っていた。うしろめたいことがあると人間は遜る。
 卑しい人間性。権威主義者は墓を漁る。俺は弱者だ。
以下略



315:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:19:19.39 ID:9kZF2/kRo

 図星を指されて気まずい俺は、「なんでお前にそんなこと言われなきゃならんのだ!」と怒鳴ろうとした。逆ギレ。
 でもその前に、彼の発言が続く。

「あと、同い年の女子に「パパ」と呼ばせて喜んでるような変態もな」
以下略



316:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:19:58.15 ID:9kZF2/kRo

 さようなら、安らかな学生生活。こんにちは、周囲の好奇にさらされ続ける日本的閉鎖社会。
 
 俺たちは変態カップルの名をほしいままにできる。
 すっげえ。馬鹿。
以下略



317:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/07(木) 16:20:46.39 ID:9kZF2/kRo

285-2 起きれないなぜなんだろう。 → 起きられない。なぜなんだろう。


つづく


318:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/06/07(木) 16:27:35.74 ID:RL0xOtFXo
憎からずでおじゃる丸を思い出してしまった


1002Res/524.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice