656:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:45:34.35 ID:3VZorDbio
学校に登校する。モスもタカヤもいなかった。幼馴染も、今朝は起こしに来なかったし、教室には来ないらしい。
誰も傍にいないままで、教室に人が増えていく。うーん、と俺は考え込む。
せっかく暇だったので、将来のことを考えることにした。
657:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:46:03.50 ID:3VZorDbio
「どうせすぐ休みだろ」
「だから怠いんだよ」
658:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:46:29.77 ID:3VZorDbio
うーん、とモスは言う。
「まあ、そうな。だって、つまるところお前らってさ」
659:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:47:00.01 ID:3VZorDbio
「分からん。どうだろ。そうなってみないと。でも、そんなに変わらんような気がする」
モスの言葉は曖昧だ。
660:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:47:26.34 ID:3VZorDbio
「デートに誘われた?」
と、タカヤから聞かされたのは昼休みのことで、俺たち三人は教室で食事をとっていたところだった。
重々しく頷くタカヤは、どこからどう説明したらいいかと考え込んでいるようにも見えた。
661:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:47:56.84 ID:3VZorDbio
「いや、それが、このあいだ突然告白されて」
「告白!」
662:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:48:24.02 ID:3VZorDbio
率直に言って驚いた。あの子にそんな行動力があるようには見えなかったし、実際なかったのではないか。
幼馴染からも何もきかされていないから――彼女が俺に話す義理はないのだが――たぶん、みーの独断なのだろう。
それもこの時期に。なんともいいがたい話だ。
663:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:48:49.99 ID:3VZorDbio
「で、どうするの」
俺が訊ねると、タカヤは首をかしげた。
664:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:49:25.67 ID:3VZorDbio
「断りたいっていうか、引き受けても仕方ないというか……」
だって別に彼女のこと好きじゃないし、というかよく知らないし、という顔をしている。
まぁ、そりゃそうなのだ。好きでもないのに期待を持たせたってしょうがない。
665:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:50:11.71 ID:3VZorDbio
「いけめんってこわい」
「世の中って不平等だよなぁ」
666:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/23(土) 17:50:37.58 ID:3VZorDbio
「なんか、お前らひょっとして、俺の話どうでもいい?」
タカヤが拗ねたようにこちらを見る。やめろよ、そんな子犬系のまなざしでこっちを見るなよ。
中身は猛犬になってしまったのに。……より一層たちが悪い。
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