過去ログ - 高木「昔話は小洒落たバーで」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:26:33.85 ID:AG48E/nCo
「そうだな。あれは君が入社した頃と同じ春先だったかな」
私はあの当時を思い返し、言葉を選びながら話す。


「私と黒井は、あるプロダクションに入社してから何年か経っていた。業界では黒井と揃って敏腕なんて呼ばれていてね」
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:27:05.85 ID:AG48E/nCo
「もう一人は君もこの業界にいるのなら知っているだろう、日高舞だ」
「日高舞!? あの日高舞ですか?」
彼は思ったより大きな声を上げる。
初老のバーテンダーがいつにもまして顔をしかめていた。

以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:30:14.61 ID:AG48E/nCo
「おい! 黒井、聞いたか? 久々に新しいアイドルがプロダクションに入るみたいだぞ」
入社した時の汚い――まるで倉庫の様だった事務所は、広く綺麗になった。
俺は、重要な情報を耳にした興奮が冷めやらぬまま、資料の角を机で揃えている黒井に詰め寄った。

「そんなに大声を出さなくても聞こえている。それと唾を飛ばすな。汚らしい」
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:30:49.91 ID:AG48E/nCo
「あぁ、すまんな。そんなことより、新しいアイドルだぞアイドル!」
わかりやすく眉を歪めている黒井に構わず、俺は話を続ける。

黒井は俺の態度を見て、呆れたように息をついた。

以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:31:51.43 ID:AG48E/nCo
「へっ、言ってろ。今回はそう簡単にいかないからな。俺には秘策があるんだ」
ふんっ、と顔を横に向けて目だけで椅子に腰掛ける黒井を見下ろす。
もちろん秘策なんかない。

黒井は、ほう、と顎に指をかける。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:34:19.03 ID:AG48E/nCo
「これは?」
スラックスの裾を上げ、屈みこんで資料を拾い上げながら聞いた。

「引き継ぎ資料だ」
黒井も資料を拾い上げながら、こちらの顔を見ずに簡潔に答える。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:34:55.45 ID:AG48E/nCo
「お前とは反りが合わんな。で、いつ新しいアイドル“候補生”は入るんだ」
初めて黒井と合ったときは、色々と馬が合わず衝突を繰り返していたが、今ではこうして軽口を叩く間柄にもなった。



以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)
2012/05/31(木) 23:36:11.78 ID:gzPvzPnAO
いいな!
期待。


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:36:22.22 ID:AG48E/nCo
一旦終了


29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/06/01(金) 02:44:49.09 ID:I+kTS72ko
一回立ててそれを消して、また立てて同じ部分繰り返して進みやしない。


30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2012/06/03(日) 20:57:02.85 ID:27ZeSEk3o
あれから一週間が経ち、ついに待望のアイドル候補生が入る日が訪れた。

社長がフロアのどこからでも見える位置でご高説を垂れている。
俺は、それを話半分に聞き流し、新しいパートナーを想像して心を躍らせていた。

以下略



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