過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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27: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/05/29(火) 01:23:59.95 ID:MraeMU1Uo
恐怖とともに、彼女はようやく、思い出すことができた。
魔界に生息するローパーの中でも、最も畏怖される存在、キングローパーの伝説を。

視界の端にちらちらと、用途の読み取れない触手が行き交う。
秒単位で進化し、対象を効率的に責めるための「魔手」の群れが。

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キングローパーには、生殖という概念が存在しない。
射精する事も、産卵する事もなく、その為の器官は既に体内から淘汰されて、名残りすらもはやない。

彼らは不死であり、不滅。
神の力を借りた魔法であれば、彼らを肉片と化す事ができるかもしれない。
だが、それさえも一時しのぎであり、100年も経てば、たとえ肉片からでも再生してしまう。
彼らは、何のために、他種族の女を嬲るのか。
それは、彼らにしてみれば娯楽でしかない。

他種族の女の淫水、母乳といった体液は、彼らにとってはたまらない嗜好品なのだ。
想像を絶するような進化を遂げ、「永遠」を獲得してしまった生物は、「趣味」を求めた。

強烈な媚薬成分を体内で作り出す事にも成功した。
知能を獲得し、魔力さえも備えた。
思い描くままに、瞬きほどの間に新たな触手を生み出せるようにもなった。

美酒を嗜むかのように女の淫水を味わい、楽しむ。
歌劇を鑑賞するかのように嬌声を上げさせ、楽しむ。
その為にはたとえ、絞り尽くされた相手が乾いた死体へと変わろうとも構わない。

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