478:幸せの味[saga]
2013/07/02(火) 00:04:05.18 ID:pFaThh6C0
目を覚ますと杏子は自分のベッドで眠っていた。
カーテンの隙間から光が漏れていることに気が付き、ゆっくりと開けば太陽が自己主張を始めている。
昨日何があったのか、あれからのことはよく覚えていない。
ただぼんやりとした気分のまま店を後にし、暗い道を歩きながらいつの間にか自分の部屋に辿り着いていた。
ハッとなった杏子は慌てて外へと飛び出し、ひたすらに走り続ける。
人を押しのけ、訝しい目で見られることも厭わず、ただ目指す。
(この路地を抜ければ、あの店が……!)
肩を揺らしながら、目に入る物の認識を開始する。
そこに店などなかった。
あるのはただ、
ボロボロに朽ち果てた廃屋だった。
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