過去ログ - 死にすぎ仕上 と 虹の理后
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179:第八章 王女編「友達どうし」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/06(水) 00:24:58.28 ID:P9OSEpsK0
 

「分かんないなら、わたしが超教えてあげますよっ!

 姫さまはね、超頑固で超分からず屋で、超寂しがりで、そして…」

 絹旗は、にやりと笑いました。

「わたしの超友達ですっ!! これからも、ずっとですよっ!」

 絹旗は姫に向かって、片目を閉じてみせました。


「きぬはたさんっ!」姫は、小さな友達を抱きしめました。

「こらっ、超加減して下さいよ、でかぶつ!」

「ごめんなさい、おチビさん」


「ぷっ…あはははははは!!」

 ふたりは顔を見合わせて、思い切り笑いました。

 絹旗は、床を転げ回っています。


「あー超おかしー。友達なんですし、これからわたしのことは。

 絹旗、って呼び捨てにして下さいよ」

「わたしも、さま付けはやめて」

「じゃあ、姫さまじゃなくて、姫っ!」

「きぬはた!

 …きぬはた…わたし…」

 姫は腕を抱えて、うずくまりました。


「ど、どうしたんですか。超震えて…寒いですか? 苦しいんですか?」

 絹旗は床に降りて、心配そうに姫の顔を覗き込みました。

「いっ…一緒に笑って…けんかして…それに、それに…。

 身分も気にせず、怒って…叱ってくれて…」

 姫は、顔をくしゃくしゃにして、ぼろぼろ泣いていました。


「わたし嬉しい…嬉しい…きぬはた…」

 姫の目から流れた涙は、いく筋も頬をつたい、雫となり床を濡らしています。

「嬉しいなら超泣かないで下さいよう…姫ぇ…今度は本当に超鼻水でてます…よぉ…」

 そういった絹旗も、ぐちゃぐちゃの顔で泣いていました。

 絹旗は姫を見上げていたいのに、いくつも涙がこぼれてしまうのでした。





 つづく。


 



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