過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」2
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/07(木) 01:10:40.12 ID:jiMDkYtfo

『……ねぇ、ありえたかもしれない、もう一人の『私』』

 びくっ、と身体が大きく震えて、勝手に硬直した。

『あなたは、後悔してない?』

 それを聞くのは自分の方なのに。
 彼女は自分のことを案じて、尋ねてくれる。

「……あのね」

 そう言うと、まどかはすぅっと肺に息を溜めた。
 言いたいことを、言いたいように言おう。

「『私』とは、会うのはこれが初めてだけど。その姿を見たとき、どこかで会ったことがあるような気がしてね」

 一旦言葉を切り、相手の反応を窺う。
 少女は微笑んだまま頷いて先を促した。

「たぶん、夢の中で逢ったような……ううん、もしかしたら、私が夢にまで見た姿かもしれなくて。
 もし私がそうなれるのなら、それはとっても嬉しいなって……でも、そう思うのと一緒に、とても怖くなって」

「まどか?」

 ほむらの声に、手を握り返すことで応える。

「もう何も怖くないって思ったのに、でもやっぱり違うなって思っちゃったんです」

『……』

 彼女の姿を、隣にいる友達の記憶で覗き見たときから思っていたこと。
 同じ鹿目まどかなのに、まったく違う、何かがあること。
 それはもしかしたら気のせいなのかもしれない。
 ほんの少し道を違えていたら同じようになれたのかもしれない。

 だけど。


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