過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」2
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/06/05(火) 01:09:00.61 ID:Awj1Gu8/o

「マミさん……?」

 無重力空間を無気力に漂いながら、まどかは身体を振って周囲に目を配る。
 けれどもそこに期待していた人影は無い。
 けれども声は止む事を知らない。

『鹿目さん、落ち着いてちょうだい。ゆっくり深呼吸して、ね?』

「あ、はっ、はい!」

『落ち着いたら状況を再確認しましょ。あなたはいまどこにいて、何をしたいの?』

 ああ、この声だ。
 私を導いてくれた、優しい人の声だ。
 最後に病院で聴いたときとなにも変わらない、温かい声だ。

「私は……私はいま、ほむらちゃんの隣にいます。私はほむらちゃんを助けてあげたいんです」

『ならまずは暁美さんのこと、ちゃんと暗闇の中から見つけてあげないとね?』

 声は優しく語りかける。
 まるで心を通わせた弟子に、最後の指導をするかのように。

『じゃあ決まりね。暁美さんが居る場所が闇に包まれているのなら、光で照らしてあげましょう』

「どう……やって?」

『大丈夫、あなたなら出来るわ。
 あなたは魔法に頼らないで願いを叶えるんでしょう?
 それならこんなところで挫けてちゃダメよ。私も手伝うから、ね?』

 何故その事を知っているのだろう。
 今の今まで見守っていたとでも言うのだろうか。
 もしそうなら、ああ、この人はやっぱり――本当に――私の知るマミさんなんだ。



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