過去ログ - 古泉「どうかしましたか、長門さん?」長門「……別に」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2012/06/07(木) 01:23:00.67 ID:erSZgrcA0

思考が徐々に目覚めようとしていた。
粘つきドロドロした、泥沼の底から浮かび上がるように、思考が覚醒していく。
気持ち悪い。
気持ちが悪い。
気持ちが悪すぎる。
これが起床と言うのでしたら、まるで死人が蘇り過程を踏んだかのような、二度も経験したくはない事柄でした。
そんな二度も経験したくない過程を、一度経験した僕は、

「……はぁはぁ。朝ですか」

原因不明な寝覚めと共に、最悪な起床を果たしたのでした。
息は乱れ、衣服は不快な汗に混じりベッタリと身体に張り付いている。間違いなく普通ではないでしょう。
自己の体調管理を疑った僕は、すぐさまに体温計を取り出すと熱を測った。結果は平熱。
異常は見当たらない。

「……夢見が悪かったのでしょうかね」

考えられない事では無い。
超能力という不可思議な能力に目覚めた際の一年間は、ノイローゼ気味になりました。
当時はそれで幾度と悪夢を体験した記憶は、今でも脳裏に刻み込まれています。

だから。
僕は否と首を横に振った。

刻み込まれた経験と言いましたよね?だからこそ僕にはコレは、悪夢やそういう類のモノでは無い、と漠然と理解していました。
何故、証拠も無いのに解るのか。
そう訊かれると、苦笑を張り付かせるしかありませんが。
分かって、解ってしまったのだからとしか僕には答えようが無かった。

ならば。コレは何なのでしょうか。
自問自答を繰り返す僕は、堂々巡りのウロボロス。
推測する材料が、明らかに不足しているのは、もはや五里霧中を掴む所業に等しいでしょう。



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