過去ログ - セイバー「問おう、貴女が私のマスターか?」禁書目録「え?」
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8: ◆ecH57LqR9PZC[saga sage]
2012/06/22(金) 16:40:23.94 ID:XW9EKdn60
私の言葉を聞いて、さっきまでそこに濃密に存在していか男の気配が一気に死んだ。
否。
男の気配、存在感、人知を超えた神域の空気が、肩にかけられた槍が発する洗練された死の気配に塗り替えられた。

「お前、何でそれを知っている?」

「ひっ…………!」

男、さっきまでとはまるで違う気配を出す彼はクー・フーリン。
アイルランドの光の御子と呼ばれた槍の名手。最大の戦士。
ケルト神話最強の英雄。
魔槍ゲイ・ボルグを担う英霊。
最後の聖杯戦争において現出したとされる英霊だった。

「もう一度だけ聞いてやる何故俺の名前を知っている」

その正に神話クラスそのものな男が私を文字通り射殺さんがかりの目で見つめてきていた。
恐怖にガタガタ震える足に力を込めようとしても、どこにいても殺されると解ってしまい上手く身体は働かない。
それでもどうにか活路を見出そうとするけれど、圧倒的なまでに暴力的な死の臭いに動けないでいた。

「まぁ、良い……ここで殺せば済む話だ、目覚める前にマスターを潰すってのはどうにも俺のやり方じゃないけどな」

男は槍を始めて構えた。
長い、紅い槍。ゲイ・ボルグ。
まさか神話クラスのものをこんな間近で拝めるとはと内心どこか感動していた。
この後に死ぬんだ、と解っていても感動はあった。
そして約束された様に私に向かって槍が突き出された。



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