過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/08/09(木) 21:53:41.71 ID:ZWtIHh/+o
 二人の声に、横に控えていたチーフの声が被さるそのタイミングで。
 各地では、あの広告が急いで掛け替えられ、塗り替えられ、張り替えられていた。


 古き偶像を破壊する
       ――riola Second Generation


 二人が拳を突き上げ、自信満々な笑顔を浮かべる頭上にはそんな言葉が踊り、その足元には、こう記されていた。

 いまこそ私たちの時代!

 と。


『riola Second Generationとなります』

 チーフが新ユニットの名前を発表した時、その名前に衝撃を受けた者が、全国でどれほどいただろうか。
 しかし、間違いなくこの876プロダクションには一人いた。
 絵理は、複雑な表情で、横に立つ女性を見る。

「尾崎さん……」
「名前を使わせて欲しいって言われてね。私も聡美も許可した。それだけよ」

 かつて亜美と真美にアイドルというものへのあこがれを植え付けた、riolaという名のアイドルデュオ。
 ほんのわずかな間に消えていった二人を覚えている人間が、どれだけいたろうか。
 誹謗され、中傷され、人の悪意にすり潰されたアイドルグループを、忘却の海から掬い上げ、再生させる。そんなことを望む者が出て来るなどと
誰が想像したろう。

 riolaを構成する片割れだった女性は、それ以上、言葉を連ねることはしなかった。
 ただ、嬉しそうに笑う双子の笑顔を、食い入るように見つめるだけで。


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