168:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:39:18.36 ID:KxXneJhK0
なるほどなあ……。
普段、カッコよく見える姿じゃなくて、恥ずかしがり屋の姿の方が澪さんの素だったんだ。
凛々しい外見や男言葉の方を、成長する内に身に着けていったんだろう。
考えるまでもなく、その影響は律さんから受けたものだと思う。
それが澪さんにとって良かったのか悪かったのかは分からないけど、
169:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:39:46.07 ID:KxXneJhK0
「もうすぐ本番なのに、そんな調子でどうするんだよ……」
流石の律さんも心配そうに澪さんに声を掛ける。
長い付き合いだけど、律さんもまさか澪さんがまだこんなに動揺してるなんて思ってなかったんだろうな。
170:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:40:13.29 ID:KxXneJhK0
考えてみれば……。
私は、あの子に対して、そこまで感情的になれただろうか?
結構、仲の良い友達だったのは確かだと思う。
怒ったり拗ねたり、悲しい顔を向けたり、それなりに感情を見せて来た気はする。
でも、本当の心の芯にある何かを見せた事は、少なかったかもしれない。
171:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:40:41.01 ID:KxXneJhK0
「ご、ごめん、唯……。
そんなつもりじゃなかったから……」
澪さんが戸惑った表情で唯さんに謝った。
172:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:41:07.67 ID:KxXneJhK0
「じゃあ、メンバーを紹介しまーす!
ギター!
休みの日にはいつもゴロゴロ!
甘い物は私に任せろ!
173:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:44:43.96 ID:KxXneJhK0
「最後に私!」
澪さんの拳を物ともせず、律さんはまた楽しそうに続ける。
174:猫宮[saga]
2013/02/16(土) 18:46:17.47 ID:KxXneJhK0
今宵はここまでです。
大変長くなりましたが、ようやく次回からライブが始まります。
よろしくお願いします。
175:猫宮[saga]
2013/02/18(月) 18:28:05.14 ID:mtbqa2Ua0
▽
176:猫宮[saga]
2013/02/18(月) 18:29:27.06 ID:mtbqa2Ua0
分かる……。
私にも分かるよ、澪さん……。
私はそんなに大きな場所で演奏した事はほとんど無いもん。
ギターを聴かせるのも、家族かあの子か限られた人達の前だけだった。
学校の講堂とは言え、こんなに大きな会場で演奏した事なんて無かった。
177:猫宮[saga]
2013/02/18(月) 18:32:24.72 ID:mtbqa2Ua0
「澪ちゃん」
舞台上に声が響いた。
優しい、温かさを持った、嗄れた声。
178:猫宮[saga]
2013/02/18(月) 18:33:03.63 ID:mtbqa2Ua0
「ワン・ツー・スリー・フォー・ワン・ツー・スリー!」
律さんがドラムのスティック同士を叩いてリズムを取った。
唯さんのギターの演奏が始まり、澪さんと紬さんがそれに手拍子を合わせる。
259Res/446.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。