過去ログ - 光成「・・・パラサイトじゃと?」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 00:15:05.24 ID:oPI76kVIO
「『口だけ頭』じゃな、髪の毛を引っこ抜いて人間かどうか判別するんじゃ」

向かい合うもう一人の男は、つるりと見事に禿げ上がり、紋付き袴を身に纏っている。

この精力に満ちた老人こそ、屋敷の主であり、財界切っての実力者でもある、大富豪、徳川光成である。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 00:18:29.13 ID:oPI76kVIO
「あの頭じゃ判別できんなあ、と思ったじゃろ」

猪狩は、その通りですと言う言葉を喉の奥に押し込んだが、口角が意思と反して持ち上がってしまった。

「ほら、笑っとる、ほら」
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 00:49:15.29 ID:oPI76kVIO
「御老公・・・パラサイトの話を」

「・・・試合か」

指先を離すと同時に、光成は猪狩の言葉を食って言った。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 00:49:56.87 ID:oPI76kVIO
車一台程も包み込めそうな、巨大な布が天井から現れると、室内の明かりが落ちた。

間も無くして映し出されたのは、高速で左右に振られている風景。

「・・・酔ってしまいそうじゃ」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/14(土) 02:11:30.31 ID:oPI76kVIO
服装や身体付きから察するに、映された人物は、男。

問題は首から上である。

血液が染み込んだ、ワイシャツの襟から伸びていたのは、この世の物とは思えぬ物体だった。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 02:12:04.30 ID:oPI76kVIO
特撮とは程遠いリアルを感じさせる、絶え間なく動き続けるそれ等、異形の物体。

「パラサイト・・・『口だけ頭』どころの騒ぎではないわ」

「御覧頂きたいのはこの後です」
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 02:14:05.97 ID:oPI76kVIO
「なんと!見えんかった」

「異常な程のスピードです」

「ん・・・足元、死体か」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 02:18:42.12 ID:oPI76kVIO
やがて少年は、その生物の懐に飛び込み、何やら右手の武器らしき物で、人間の胴体から蛸の脚を切り離した。

「なんと!人間か」

「はい・・・いや、正確には半分人間です」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 02:41:06.14 ID:oPI76kVIO
「あれは・・・右手だけ、パラサイトか」

「その様です・・・本来この生物は人間の頭部に寄生し、脳を支配して身体を乗っ取ると聞いています・・・しかしこの少年が寄生されたのは右手、人間の脳を残したまま共存しているようです」

「そして人間部分の身体能力も桁外れておる・・・右手の影響かの」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 02:41:47.55 ID:oPI76kVIO
「泉新一、都内の高校に通う少年です」

『ミギー、早く行こう』

『待てシンイチ、まだ生きている』
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 02:49:01.54 ID:oPI76kVIO





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