過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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或る妹猫と黒猫の団欒 2/3
◆ebJORrWVuo
[sage saga]
2012/08/11(土) 23:57:40.22 ID:hEJc7d7LP
……麻奈実さん、だろう。
でもあの場面じゃ、とても言いたくなかった。
黒猫じゃ、京介がドキドキしちゃうだろうし、勉強に集中出来ない。
加奈子じゃ、料理に偏りが出てしまう。
沙織じゃ、何となくだけど京介の勉強の邪魔を無意識にしちゃいそう。
消去法で行くと、あやせしか思いつかなかった、というのが事実。
「……赤城さん、と言う方が居るでしょう? 同じく妹想い、のね」
…………。
せなちーのお兄さんか。
実は、あの場面で脳裏に掠めた選択肢だったんだけど。
言えない。
まさか、あの二人が付き合ってるかも知れないから、だなんて。
せなちーが余りに断言するものだから、今でもチラチラと脳裏を掠めるんだよね。
「……まさか、あの腐り姫の言う事を真に受けている訳じゃないでしょうに」
「…………」
そう言えば、同じクラスだったんだっけ。
黒猫とせなちー。
あたしが無言で居ると、黒猫が僅かに目を見開きながら言う。
「まさか……貴女……」
「ち、違うって! せなちーがこう断言するから、ちょ、ちょっと疑っただけで」
「静かになさい。二人が起きてしまうわ」
ふぅ、と溜息をついて、黒猫があたしを窘める。
「……残念ね。貴女も腐の道に足を踏み入れてしまっているなんて」
「な……、ふ、踏み入れてないから。踏みとどまってるから」
「より最悪じゃない……」
踏み入れた挙句に留まってるなんて、とぼやきながら、黒猫があたしから視線を逸らす。
…………。
コホン。
「ま、まあ、大丈夫っしょ。あいつ、一応あたしと約束してるし?」
「……『おまえが誰かと付き合うまで、俺も誰とも付き合わない』?」
「…………」
「で、京介は貴女が誰かと付き合うのが嫌で、貴女は京介が嫌がる事が嫌で……」
「…………」
「……上手いこと仕向けたものよね」
黒猫が目を輝かせるようにして、酷く黒猫らしい表情を浮かべながらあたしを見る。
「……な、なにが?」
「一見して、全てが上手く行く方法が無いように見える条件。でも、これ、実は解決方法があるわよね」
「…………」
あたしの頬に、冷や汗が一筋流れる。
「全ての条件を満たす唯一解。京介は、貴女が『誰か』と付き合うのが嫌で、貴女は『あたし』以外の誰かが一番になる事が嫌で……」
「…………」
これ以上、この話題を続けると不味い。けど、黒猫を止める言葉が浮かばない。
その結論を聞かされたら、あたしは……。
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