過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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515:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/08/28(火) 09:25:11.97 ID:FX4FqTfIO
(あやせ視点)

「俺、あやせのこと好きだよ」

え?えー!

「い、いわお君?それ本当なの?」

私のバカ。なんでこんなことしか言えないの。

「ああ、俺はあやせが好きだよ。いつからかは分からないけどな。」

そんな。私、私は自分のことばかり見て・・・お兄さんを困らせるばかりかいわお君まで・・・

「な、ならなんで私の背中を押してくれたの?いわお君が告白するなって言ったら、私は告白してなかったよ!?」

それは間違いない。私は想いを伝えた時、心に彼と彼の言葉を思い出しながら自分を支えていたのだから。

「あんちゃんならそうしただろ?あんちゃんなら自分の好きな子を応援したよ」

そういうこと、か・・・お兄さんを尊敬する彼はお兄さんのように、私を助けてくれた。

「俺はあんちゃんみたいにはなれないけどな。だって、結局あやせを悩ませちまったもんな」

十分お兄さんみたいだよ。優しいところも。そして、あの時私は傷付けてしまっただろうに、今でも助けてくれる。

気が付けば私の涙は止まっていた。私は恵まれている。こんな優しい人に支えていてもらっているんだもの。

2枚並べられた布団。私といわお君がどうにかなるなんて、あり得ないと思っていた。でも、彼の優しさは既に私のお兄さんへの想いの中に割り込んできている。目の前にいる彼を想う気持ちが変わっている自分に気が付く。

「だからさ、あやせ」

彼はこのあと、何と続けるのだろう。もしかして、さっきと同じ言葉をもう一度聞かせてくれるのだろうか。

その時、私はどうすれば良いのだろう。お兄さんへの気持ちはまだ変わらない。でも、きっとそれは彼が私の想いを支えていてくれたからに過ぎないのかも知れない。

言葉を紡ぎ出す彼の口を見て思った。彼が私に紡いでくれる言葉に身を委ねようと。

「あんちゃんを諦めるなよな」

その言葉は私が望んでいたものか、私にも分からない。

「俺、あやせがあんちゃんと上手くいくように手伝うよ。あやせがあんちゃんを諦めるかどうか迷って泣いてた時、俺、あやせがあんちゃんの事を好きって言った時よりショックだった。だから、諦めないでよ」

それが、彼の出した答えなら私は従おう。

「ありがとう、いわお」


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