過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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673:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/09/09(日) 01:17:24.95 ID:IHnFLe1IO

「貴方・・・」
「なんだ瑠璃?」

すがりつくような夫に私は非情な質問を投げかけた。

「貴方は・・・私と過ごしたこの年月。幸せだったかしら?」

彼は一瞬何を聞かれたのか分からないという顔をしながら、ハッキリと言った。

「もちろんだ。お前と結婚したことに何の後悔も無い」
「質問の答えになっていないわね。後悔しているかどうかなんて聞いてない。幸せだったかと聞いているのよ?」
「ああ、当たり前だ!」
「嘘ね。」

その力強い言葉の裏にある嘘に気付かないふりをするのは容易だった。夫が、夫自身すら気がつかない嘘。

「嘘?嘘なんて言ってねえ!」
「第一に」

静かに、しかし確実にこの場の主導権を握る。

「貴方は常にこう考えていたはずよ。もし結婚したのがあの新垣あやせだったら?」

「その新垣あやせの部分を田村麻奈美や来栖加奈子と言い換えることも出来るかしら。」
「はっ?」
「私は気付いたのよ。今まで自分が目をつむっていた事実に」

「貴方にとって私が大切だというのは本当でしょう。でもね、彼女達と比べても私が大切かしら?」
「そ、それは・・・」
「おかしい話じゃない。妻よりも大切かも知れない女がいるなんて。」
「くっ・・・」

「第二に、貴方の妹のことよ。」
「桐乃も関係あるのか?」
「ええ、とてもね」

「私はね、約束したの。あの女に貴方を幸せにすると」
「えっ?」

心底驚いたような顔をした夫に私は畳み掛けた。

「でも役不足だったわ。今の私には貴方を幸せにする力はない。他のことで手一杯よ。そしてそれを言い訳にしてきたわ。」

「でもね。今回のことで気付いたのよ。私には貴方を完全には繋ぎとめられないと」

今の家庭と妻に満足している男が、ぽっと出の(美人であったとしても)年増に寝取られる訳はない。


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