過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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87: ◆6U1bthnhy6[sage]
2012/07/24(火) 23:58:55.80 ID:28KcrTfDO

「かかかか加奈子?」
「ん?なに?」
「あ、秋物の新作バッグ、今度貰えるんだけどさ・・・いらない?」
「?え?」
すると突然桐乃が、加奈子に向かってプレゼントの提案をしだした。
しかも真っ赤になって必死に。
おいおい桐乃のやつ。
もしかして口止めしようとしてんのか?
誰もマジにしないってのに言われたくないとか・・・そんなに俺が嫌いかね?
・・・ちょっとへこむな。
「あ、あと!肌に超いい化粧水があるんだ!そ、それも、どう!?」
「・・・あ。もしかして私、脅してるとか思われてる?」
ようやく思い至ったらしい加奈子が、パンと両手を打ち鳴らす。
「そ、そんなことないよ?」
完全にひくついた笑いを浮かべている桐乃。
相変わらずわかりやすい奴だ。
「あはは桐乃。そんなものいらないよ。言われたくないなら言わないって」
ケタケタと笑いながら加奈子が両手を振る。
加奈子の言葉に桐乃がほっとした表情を浮かべる。
だが次の瞬間、桐乃は胡乱な目で加奈子を見つめて言う。ちょっと芝居がかった言い方で。
「・・・そう?・・・昔の加奈子なら絶対脅してたでしょ?ねえ?私本気にしていいのかなぁ・・・?」
「あー・・・黒歴史は勘弁してもらいたいかなー?」
心底イヤそうに苦笑いを浮かべる加奈子。
それを見て笑う桐乃。
その顔にふとあのころの面影が重なる。
「・・・ああいいな、それ」
「兄貴?」
「あなた?」
思わず零した俺の言葉に二人が顔を向ける。
そんな二人に向かって、俺は思いついたことをそのまま口にした。
「なあ、折角3人で久しぶりに飲むんだからよ。どうせなら学生時代に戻ってみないか?」
「は?」
「どういうことですか?」
頭にはてなを浮かべたような顔で聞いてくる二人。
すかさず俺は加奈子を指差した。
「ほらそれだ加奈子」
「え?」
いきなり指摘された加奈子は、訳がわからずはてなを3つほど増やしている。
そこですかさず答えを出してやる。
「お前が昔俺にそんな口をきいてたか?学生時代を思い出してみろ」
「・・・あ」
「・・・なるほど」
得心がいったと頷く桐乃と加奈子。
頭の回転の早いことで。
実に助かる。
「な?どうせだからさ・・・面白そうだろ?」
ニッと口の端を上げて笑うと、二人とも悪戯っぽい顔になって笑い返してきた。





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