過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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379:tell you that I love ...(6)[saga]
2012/09/16(日) 09:38:26.59 ID:LK6c9zYA0
-side 照-

「ツモ、12600オール」

卓に着けば、自然と心は落ち着く
ただ目の前の勝負に集中するだけ

実際の大会と同じように、対局者と生徒会から選ばれた審判役の生徒が2人いるだけの対局室
クラスのみんなは教室でモニター越しに応援をしてくれていることだろう

さて、次は7本場
打点を上げて、次は役満。これでツモなら上家の1年生が飛ぶ

「ツモ、四暗刻。16700オール」

すごく久々の役満
大会ルールで10万点持ちじゃないと、2万5千点持ちでは打点を上げる途中で誰かが飛んで終わってしまう

「ありがとうございました」

すっと立ち上がり、席をあとにする
背中越しに打ちひしがれた3人の暗い声が聞こえる

「ノーぉぉぉぉぉぉである」
「これって・・・・」

悪いね・・・
でも私は負けるわけにはいかないんだ



教室に戻ると、大歓声が上がった

「照ちゃん、すごかったよ」
「まあ、予選だしね・・・」

宥が差し出してくれたペットボトルを受け取る

「ごめんね、豊音。今日は出番なしで」
「全然大丈夫だよー。なんてったって私は、最終兵器だもんねー」

最終兵器という言葉がいたく気に入ったらしい
出番が少なくなるだろうことを説明したときは、みんなとたくさん打ちたいよーと言っていたけれど、塞がうまく豊音をのせてくれた

でもその塞は、ひどく落ち込んでいた

「照、ごめんね。私が役満を振っちゃって・・・」
「いや、あれは仕方ない」
「やなぁ、まさかこの白糸台にあんな素人みたいな打ち方する人がいるとは思わんかったわ。しかも2年やで・・・」

怜も同調してくれる

2年19組次鋒、妹尾香織
みっつずつ、みっつずつと言いながら理牌し、打ち筋はめちゃくちゃ
しかしそのめちゃくちゃな打ち筋が迷彩となり、塞は親の四暗刻単騎待ちに振り込んでしまった

先鋒で宥が稼いでいてくれていたから良かったものの、次鋒では3位転落
中堅戦で怜が原点まで復帰した

「うん、ありがと。でも落ち込む・・・」
「大丈夫だよ塞ー、最終兵器の私がいるんだしねっ」
「豊音に極力回さないようにしないといけないんだけどね、はぁ」

うーん、これはちょっとまずいかもしれない
ただでさえ、自分の能力が失われて自信を無くしているところに、自分自身の力さえ信じられなくなってしまうとなると、支えにするものが無くなってしまう

「ただいまー。あ、照が戻ってきてるのよー」

そこに由子が戻ってきた


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