過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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tell you that I love ...(8-6)
[saga]
2012/11/24(土) 07:24:40.53 ID:f93sGyvD0
霞ちゃんは姫様がお茶を飲み終わるのを待つと、真剣な表情を浮かべた
「正直、小蒔ちゃんのクラスも出ているのに許可を求めるのもどうかとは思うのだけどね」
「いえ、霞ちゃんが本気を出した方が衣ちゃんも喜ぶと思いますよ」
姫様のクラス、2−10の大将は天江衣
学年ランクは、荒川憩に次ぐ2位。姫様は起きたり寝たりの差が激しいので3位になっているけれど
霞ちゃんはひとつ咳払いをした
「改めて。姫様、本日の対局でおそろしいものを降ろす許可をいただけますでしょうか?」
「はい、許可します」
「・・・ありがとうね」
半ば形式的なものだ
姫様が許可しなかったことなどないし、そもそも許可がなくても霞ちゃんがその気になれば自分の意志で恐ろしいものを降ろすことはできる。もっとも、霞ちゃんも無断で使うことはないけれど
また携帯が震える
春からのメール
『オーラス、宮永照がヘン……裏初美』
・・・・ふむ、意味が分からない
メールの内容をみんなに伝えると、初美ちゃんが春に電話をかけるようだ
「もしもし、はるる? 裏初美ってなんなのですかー」
それから2、3会話を交わし、電話を切る
南家に座った宮永照が、南と西を鳴いたら東と北が集まってきた。ということらしい。
確かに裏初美と表現できる・・・
「偶然、なんでしょうか?」
「直接見てないから分からないけれど、南2局で緑一色を上がったみたいだし、何かそういう打ち方なのかもしれないわね」
「ほんとに化物なのですよー、昨日のも正直トラウマになりそうなのですよー」
昨日直接対戦した初美ちゃんが一番その恐ろしさを分かっているのだろう
それに加えてさらに奥の手があるとなれば・・・
「まあ、ここで考えていてもしょうがないわ」
「じゃあ私と姫様は、はるるに会ってくるのですよー」
「そのあと、私は教室に戻りますね」
姫様もただ許可を求められただけで、教室で応援したいと思っているんだろう
同じく決勝に残っている霞ちゃんが部室を選んだのとは対照的に・・・
・・・・本当に、どうしてこうなってしまったんだろうか
「霞ちゃん」
出ていく姫様と初美ちゃんを見送る霞ちゃんに声をかける
「何かしら?」
「良かったんですか?」
私の意図を分かった上でだろう、鋭い視線が突き刺さる
・・・・やっぱり、そうなんだろうか
霞ちゃんの気持ちはすでに、固まってしまっているんだろうか
「・・・・その、許可を得るのが、恐ろしいものだけで」
「そこから先に踏み込むつもりはないし、踏み込んではいけないわ」
私の言葉を断ち切るように、静かに、それでいて強く言い切る
「ええ、そうですね・・・・」
霞ちゃん・・・
もう自分のクラスのために戦うつもりなんてなくて
姫様のいる、2−10のアシストに回るつもりなんだろう
「・・・お茶、入れますね」
それを責めるつもりはない
ただ願わくば、その気持ちが誰にも気づかれないように・・・
そして打っている途中でもいいから、その気持ちが少しでも変わるように・・・
私には、ただ見守ることしかできないけれど
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