過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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934:tell you that I love ...(8-7) ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/01/20(日) 18:39:55.46 ID:BMbMoVEX0
-side 咏-

表彰式が終わると同時に、またメールが来た
メールの差出人は、野依さんだった

「野依さん・・・・。そういえば、いないな」

いくのんが表彰式に出てくるかどうかしか気にしてなかったけど・・
当のいくのんは表彰式のギリギリに来たんもんだから話しかけることができなかった

とりあえずメールの文面に目を通す

――小鍛治さん、白糸台駅にもうすぐ着いちゃう

・・・野依さん、まさかすこやんの後を付けてるのか
白糸台駅の電車は12分おきに出る。車で飛ばせばもしかしたら間に合うか?

「いくのん!」
「なに〜」

表面上はいつも通りののんびりとした口調のいくのん
でも、そんなはずないよな・・・

教員宿舎に住んでないえりちゃんは気づいてなくても不思議じゃないけど、2人は隣同士であんなに仲良しだったんだから

「野依さんがすこやんの後を付けてる。もうすぐ駅に着くんだと」
「・・・だから言うたやん。会う資格なんてないって」
「そんなの知らんし。だったら野依さんに今すぐ電話して付けるのやめさせろよ」

野依さんがどこまで考えてすこやんを付けているのかなんて分からない
せっかく来たんだからみんなと会っていけばいいのに、くらいにしか思ってないかもしれないけれど

そうだとしても、この機会を逃したらもうすこやんには会えないかもしれない・・・

「別に、私のためにやっとるわけないんやろ〜」
「ああ、そうかもしんねーよ。私が付けろって言ったわけじゃないしな。でもな、いくのん!」

私だって、なんであのとき殴ってでもすこやんが帰るのを止めなかったんだって思いはじめてる・・・
そう。ここで会ってくれなきゃ、みんな後悔すると思う

「会う資格がないなんて女々しいこと言ってる段階で、本当は会いたいんだよ。会いたくないだったらそんな七面倒くさいこと言わずに、会いたくないって言えばいいんだよ!」
「・・・・・なんも知らんくせに」
「知らねーよ、分かんねーよ。ただな、ちょっとのすれ違いでギクシャクしてるくらいだったら、とっとと会って解消したらいいだろ」

すこやんが学校を辞めた理由は私も知らない

ただ、すこやんが学校を辞めて一番落ち込んでいたのはいくのんだった
表面上はそうは見せなかったけれど、ときどき暗い表情を見せてため息なんてついてたら気づくっての

だからすこやんが今日学校に来たって知った時に、一番に教えてやったのに・・・

「・・・どんな顔して会ったらええんか、分からへんもん」
「5分で考えな」

ほら、ほんとは会いたいくせに・・・

「えりちゃん!」

遠巻きにこちらを見ていたえりちゃんに声をかける
教員宿舎に住んでいないえりちゃんは、自動車通勤をしている。だから、

「車出してくれ、今すぐ!」
「・・・え?」

無理やりいくんの腕をひっぱり、戸惑うえりちゃんを追い抜く

「いいからダッシュ、時間がないんだ」
「は、はいっ」


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