686: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:10:02.46 ID:fqesAtx80
士郎「セイバー……爺さんは「数」の正義の味方だったのか?」
セイバー「!」
セイバーは驚いた表情をする。
士郎「俺はずっと正義の味方になりたかった。爺さんの夢は俺がかなえてやるってそう決めてた。でも、俺は数なんかで選べない。俺は全員救いたいんだ」
セイバー「……それは、できません。不可能なことです」
士郎「選ばなきゃいけないときが来るなら、俺はどういう基準で選べばいい。俺の目指そうとしているものは……」
10年前、俺を救ってくれた切嗣は確かに士郎の正義の味方だった。しかし夢で見た切嗣は、俺のなるべき正義の味方なのだろうか。
もちろん切り捨てることが必要なら、やって見せよう。だが、昨日の君尋との対話で俺は「数」の正義を否定してしまっている。俺は切嗣のような正義の味方になりたかったのに。
士郎「爺さんの夢は間違ってたのか? 全部救えないのか? ……たとえ俺を犠牲にしてでも?」
もし自分自身が犠牲になることで救える人が増えるのなら、喜んで犠牲になろう。どうしても天秤の片方を零にすることが不可能なら、己が小数の唯一の一になってみせよう。
しかし、それではだめなのだ。衛宮士郎は対価を守ったうえで、「数」ではない正義のルールを見つけなければならない。自身を犠牲にして救うことは許されない。対価のバランスは守らなくてはいけない。そう約束したのだから。
士郎「俺は、助けなきゃいけないのに。選びたくなんかない」
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