1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:03:23.16 ID:D8IZTnp+0
「もうこんな時間か・・・うたたねしてしまうとは・・・」
男は寝ぼけた目をこする。男は、某市の高級ホテルに泊まっていた。今日は必要な作業がやっと終わり、くつろいでいたところだ。
時計を見ると、夜の2時を回っていた。テレビをつけたまま寝ていたらしい。
テレビの中では、少女たちが教室に座っていた。
「---------焼きを------------ダメで--------」
(日本のアニメというやつか・・・。下らん子供騙しだ・・)
そう思いながらも、男はテレビを消そうとはしない。それさえも億劫に感じる。先ほどから、男は吸い込まれるような
な眠気に襲われていた。
(いかん・・・こんなとこで寝てしまっては・・・)
男は体を動かそうとするが、魔法にかかったかのように体は動かない。何かがおかしい、そう考えることは
できても、それが行動につながらない、いや、つなぐことができない。
とても眠い、考えるのも面倒臭い。どこかに落ちていく感覚を味わいながら、男は眠りに落ちた。
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:06:59.66 ID:D8IZTnp+0
「・・・・・・・・・・・・・」
目を覚ます。どうやらあのまま寝てしまったようだ。時計を見ると、7時半を回っていた。
「いかん、初日から遅刻してしまう。」男は急いでスーツに着替え、カバンを持って外に出た。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:09:57.13 ID:D8IZTnp+0
「初日からギリギリですよ〜。アーチボルト先生」口を尖らせて和子は言った。
「申し訳ない、まだこの国慣れていないもので」適当な言い訳でごまかす。本当は昨日夜遅くまで起きていて・・何故
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:11:48.37 ID:D8IZTnp+0
「いいですっかぁあ、みなさん!卵焼きを上手く焼けないくらいどうぇ!
文句を言うダメ男なんて、こっちから願い下げなのですっ!!!」
ホームルームで和子が檄を飛ばしている。生徒からすれば慣れたものだ。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:12:38.59 ID:D8IZTnp+0
和子に促され、ケイネスは教室に入る。
「イギリスより赴任した、ケイネスアーチボルトだ。担当教科は、数学、英語、社会、理科、音楽だ。1年間よろしく頼む。」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:13:13.28 ID:D8IZTnp+0
「失礼します」転校生が入ってくると、生徒はまた釘付けになった。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)
2012/08/07(火) 19:13:55.48 ID:D8IZTnp+0
瞬く間に、暁美ほむらは有名になった。その美貌、優秀さ、運動神経、更にその独特の雰囲気も、
噂が広がる一因になっていた。噂の広がり方は、ケイネス以上だろう。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/08/07(火) 19:24:16.75 ID:XyHZIl1ko
期待
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/08/07(火) 19:31:49.88 ID:9/uYZgIeo
これは期待!!
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/08/07(火) 19:32:39.55 ID:9U8E5X9m0
期待
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 19:53:00.29 ID:D8IZTnp+0
そう考えながら歩いて行くと、ケイネスはまた違和感を感じた。今までとは違う。
明らかに何かがおかしい。目の前の周りの空間が歪んでいる。
瞬時に空が緑色にに覆われる。空間が割れ始め、道がのたうつ。上下左右がわからなくなる。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:07:35.40 ID:D8IZTnp+0
_______________________________________________________
曇天の下、雨がしとしとと降り注ぐ。二人を打ちのめすかのように落ちていく。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:09:23.98 ID:D8IZTnp+0
瓦礫さえも残っていない町。死体も見つけることができない。
それ程までに撃った、斬った、崩した、投げた、焼き尽くした。何もかも消えた。学校も、公民館も。
そのことに、彼女らは最後まで気づかなかった。たった一つの希望の為に、他のすべてを絶望に晒した。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:13:55.78 ID:D8IZTnp+0
そのことに、ほむら達は最後まで気づけなかった。
周りが見えていなかった、では済まされない殺戮。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:16:29.24 ID:D8IZTnp+0
「ほむらちゃんは悪くないよ・・・・・ほむらちゃんは、私を救う為に何度も戦ってきてくれたんだよね・・・
ありがとう・・・ほむらちゃん・・・」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:19:26.22 ID:D8IZTnp+0
魔女が、この日、この時に現れることは、ループした経験から知っていた。
対ワルプルギスに備え、この魔女には今まで手を出さないでいた。この魔女は、後に別の魔法少女に倒され、結界に入り込んだ一般人が、
一人餌食となることもわかっていた。まどかを救うために、不要な戦いは避ける。それが以前の彼女であった。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:19:53.40 ID:D8IZTnp+0
剣の魔女が投げたチャクラムが、地面に立つほむらを追尾する。一発目を右に回転してかわす。
二発目が正面からほむらを襲う。左右に避けられない。体をスライディングするように地面に滑り込ませ、
なんとかこれを躱す。続く三発目は背中から。とっさに立ち上がり、バク転。せまいチャクラムの穴をすり抜ける。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:24:42.45 ID:D8IZTnp+0
ふらふらと彷徨った末、ケイネスは広がった場所に着いた。視界が安定し、頭痛も消えた。まともな思考ができるようなったが、
すぐに眼前の光景に呆然となった。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:25:27.76 ID:D8IZTnp+0
「あ あ、そ う か 」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:27:49.10 ID:D8IZTnp+0
暁美ほむらは目を開けた。男がチャクラムに触れている。回転するチャクラムは動きを止め、塵と化した。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[saga]
2012/08/07(火) 20:28:18.00 ID:D8IZTnp+0
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