過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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126:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/09/06(木) 04:30:04.77 ID:EZgLHkXD0
>>125

 ×     ×

退社後、念のため尾行確認を経て一駅超えた想は、地元を離れたファミレスに入店した。

「すいません、こちらからお呼び立てして」
「いえ」

着席した想の前で、同年代の小柄な女性がぺこりと頭を下げる。

「それで岩崎さん、じゃなかったですねすいません。
その後何か問題は?一応急場は凌いだとは言っても…」
「その節は、本当に助かりました。有り難うございます」

「あれから何か言って来たりとかは?」
「いえ、大丈夫です」
「でしょうね。今時、ああまでやられて追い込みをかけて来る様なヤミ金なんて
実際はそうそういないですから」

「それも、燈馬さんにいいNPOを紹介していただいたお陰です」
「それでも、直接話を付けたのは岩崎さん、ごめんなさいどうしても、
ですから。やっぱり度胸はあるんですね」

その想の言葉に、テーブル席では二人共顔を見合わせてくすくす笑みをこぼす。

「仕事の方は?」

想は、質問の後で、首が横に振られるのを見る。

「今はどこも厳しいみたいで」
「そうですか。結婚してお子さんが産まれて、
少々ローンで無理をした矢先にご主人の会社が思わぬ倒産。
共稼ぎだったあなたは焦って自爆営業の挙げ句に、
リベート同然の自腹営業まで諸々の都合で反故にされて」

「本当に、あの時は焦るばかりで何も分からなくて」
「今は、当面の所は大丈夫、と言う事ですか?」
「ええ、お陰様で」
「就職活動中のご主人にも隠れて、独りでかなり無理な金策を重ねていましたからね。
本当に大丈夫ならいいんですけど」


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