過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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170:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/09/20(木) 15:35:33.66 ID:1fyYv7RQ0
>>169

「今こそ歴史の真実が白日の下に晒される時であるのぢゃあっ!」
「そう、あなたが……ぷりぃーず…」

ナオミが、すうぅっと息を吸い込む。

「げらうぇいっ!!」

ナオミが振り返ったその時、ドドドドドドドドと男女の一団が急接近していた。

「さ、こっちですよ」
「お爺ちゃん帰りますよ」
「車、あっちで待ってますからね」
「あのー」

その様子を静かに眺めていたナオミに、団体の一人が声を掛ける。

「名刺、もらいました?」
「ええ」
「困ったものです。とっくに定年で退職されているんですけど、
ああやって記憶が飛ぶんですね。忘れて下さい」
「はあ」

丁寧に頭を下げる男に、ナオミが生返事をする。

「陰謀ぢゃあ、これは陰謀なんぢゃあああっ!!」

 ×     ×

動きやすい服装で、立ち並ぶ建物の隙間に立つ。
枯れ木に飛び付き、上へ上へとひょいひょい上っていく。
枯れ木から、隣のベランダに飛び移りベランダのある建物の中に移動する。
そうやって中に入った立樹は立ち尽くし、その頬にぽーっと赤みが差した。

中央部へとたっと駆け出し、そして、飛び付く。
目尻に僅かに浮かぶのはうれし涙。背中に腕を回しながら、ほんの僅かに爪先に力を入れる。
立樹の後ろに回った腕も又、優しく彼女を抱き留める。
唇が重なる。しんと静まる博物館に僅かばかり表現の難しき音が聞こえる。


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