過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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燈可奈弁X
◆WxhrC2Qhtw
[saga]
2012/08/12(日) 00:10:22.75 ID:J/BelBu70
>>23
ここで、可奈が天井を見上げて考え込む。
一方、内海は炬燵のコードを確認していた。ビニール表面の電気コードだった。
「それでは、こちらの住所に移ってからは?」
「それは無いです。こっちに来てからは会っていません」
「離婚されたんですよね?」
「ええ。今だからテンプレみたいに言えますけど
失業してからは酒と暴力とギャンブル、離婚してからも付きまとって金をせびって、
最初にちょっと情にほだされたのが悪かったって言うのか、本当に迷惑していました」
「では、12月2日、午後7時頃、何をしていましたか?」
「その日は…」
可奈は、カレンダーに視線を走らせる。
「その日は、朝から仕事で、それから娘と映画を観に行きました」
「映画ですか?」
「はい」
「その、映画の事を詳しく聞かせていただけますか」
可奈が、映画館の事と映画のタイトル、内容を聞かれるままに大雑把に説明した。
「映画を観た後は?」
「近くのラーメン屋で食事をして、それからカラオケボックスに行きました」
「カラオケですか。お嬢さんと二人で?」
「はい。時々そうしているんです」
「帰宅の時間は?」
「十一時は過ぎていたと思いますけど」
「そうですか」
× ×
本来、技術系の高度計算の専門職としての採用であり、
高度な取引関係が出来た事で非常に重要なポジションには違いないのだが、
気が付くと色々と便利屋的に無くてはならない存在として、想は工場にはまり込んでいた。
流石にハードに関する専門知識は手に負えなくても、
繁忙期のその日は事務室で買い換え時期のパソコンでの会計をバックアップする一方で、
タブレットと人の間で首を往復させ言葉を交わしながら作業場を駆け回る。
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