過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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274:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/11/05(月) 02:37:47.35 ID:P3XW5NWI0
>>273

「その死体を富樫慎二だと思わせるために顔を潰した。
指紋を焼いたのは、顔を潰した事との整合性をつけるためだ。
自転車の指紋や衣類を残したのは、宿の痕跡と一致させるため。
ミスだと思っていたのは全て君の計算だったんだ。

そして、あの二人にわざと出来すぎのアリバイを作り、警察の目をそちらに向ける。
ギリギリの所で抜けられる様に見えて抜ける事が出来ないアリバイの迷路。
だが、警察がいくら調べてもあの二人の12月2日のアリバイを解く事は出来ない。

当然だ、12月2日に殺害された死体とあの二人は何の関係も無いからだ。
幾何と見せかけて関数、これと同じだ。
アリバイトリックと見せかけた死体のすり替えだったんだ。

君はホームレス殺人と平行して富樫慎二の死体を処理した、
恐らくバラバラに解体してどこかに目立たない所に捨てた、と言った辺りだろう。
これが、君が2日続けて勤務先を休んだ理由だ。
これがこの事件の真相だ」

「実に面白いですね。仮説を話すのはあなたの自由です」

「この方法にはもう一つ大きな意味がある。
あの二人を守るために単に君が自首をするだけでは、
いかに君でも警察の追及に負けて本当の事を話してしまう恐れがある。
だが、本当に人を殺した事で、堂々と罪を主張する事が出来る。
愛する人を完璧に守る事が出来る」

「何を言っているのかさっぱり分からない」
「燈馬想、君は愛する人を守るために何の関係も無い人間を時計の歯車にした」
「仮説は実証されて初めて真実になる、違いますか?」

想の口調は、あくまで穏やかだった。

「もう一つの死体が見付かれば実証出来る」
「もう、やめましょう」
「僕は喋った、全てを彼女に」

その言葉にも、想の瞼が僅かに動いただけだった。
それは湯川、そしてマジックミラーの向こうの面々も或いは、と言う反応。
共謀なんてチャチなものじゃない。もっと重い何か。


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